心がほんわか温まりたい人へ
昨日に比べたら寒さは少しましになったようですね。それでもぴゅっと風がほおをさすと、身体がブルっと震える冷たさです。来週の土曜日はクリスマスイブですから、それほど寒くて当たり前です。
そして今月の21日は冬至です。いつものことですが、冬至と夏至にはテーマを決めています。今年の冬至から来年の夏至にかけてのテーマはほぼ決まりました。自分自身への決意表明とするために、ブログに書き残しておくつもりです。
それから冬至といえばゆず湯ですね。いつもなら冬至の前後にゆず湯を楽しんでいます。ところが今年はいつも通っているスーパーで、ある地域の農産物を直接置いてくれるようになりました。ワケありで市場に出回らないような商品も含めて、いいものが安く買えます。
その売り場でゆずがかなり安く出ていたので、今年はすでに数えきれないほどゆず湯を楽しんでいます。いつも冬になると入浴剤を購入するのですが、今年はまだ一度も買っていません。だって無農薬のゆずに勝るものはありませんからね。
さらに国産のレモンも売っていたりするので、今夜はレモン風呂です。料理に使った残りものを捨てないで、お風呂で再度楽しんでいます。冬至が近づくとかなり金額が高めのゆずがスーパーに並ぶでしょうが、我が家ではそんな商品を買わないと思います。手頃な値段で上質のゆずを満喫していますからね。
ゆず湯に浸かっていると、身体だけでなく心まで温まってきます。でもお風呂ではありませんが、心がポカポカと温まる小説を一昨日に読了しました。
『桜ほうさら』宮部みゆき 著という本です。
宮部さんはサスペンスやミステリーだけでなく、ファンタジーや時代小説も書かれます。いくつか宮部さんの時代小説を読んだことはありますが、この時代小説はわたしにとってベスト1と言っていい作品です。
心が温かくなると書きましたが、内容的にはシリアスなストーリーです。ある小藩の若い武士が主人公で、古橋笙之助という名です。父は冤罪を受けて腹を切っています。兄がいますが一家は断絶。
ところが江戸家老はその陰謀を知っていました。笙之助の父親は藩主候補の跡目争いの犠牲になったのです。主人公はその陰謀の証拠を探るため、写本をしながら長屋に住んで生活を維持しています。ある意味悲惨な物語ですよね。
主人公の恋人となる商家の娘も、半身に見るもおぞましい痣を持つ女性です。笙之助が暮らす長屋の住人も、ただ貧乏だけなのではなく、様々な問題を抱えています。ところがみんな精一杯に生きています。だからこそ共感することができ、心が温かくなるのです。
陰謀の証拠を探しながら、様々な事件に巻き込まれます。藩主が書いた暗号の解読を求める、ある藩の御用掛を助けたり、絶望して腹を切った武士を助けようとしたりします。登場人物たちの豊かな個性がオーケストラのようなハーモニーを紡ぎ出し、その優しさや真面目さに心が動かされるのです。
ラストでは衝撃の事実が明らかになりますが、とても素敵なハッピーエンドを迎えます。あぁ、こんな時代劇っていいな、と心が喜びで震える作品でした。同じ感動を味わっていただきたいので、あえてストーリーは書きませんね。
単行本で600ページほどある長編です。でもそんな長さを感じさせません。正月休みで時間のある方は、ぜひ読んでみてください。温泉に浸かっているように、心がほんわか温まる物語ですよ〜〜!
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