ワンネス感覚を想像してみた
今日は今年初めての散歩に出ました。やや雲が多いですが、比較的温かくて穏やかな天気でした。
ぷらぷら歩いていると、蝋梅の木を発見。今にも咲きそうに、大きくつぼみがふくらんでいます。花を開いている盆梅の白い梅も見かけました。これから本格的な冬だというのに、同時に春を見つけたような気がしてワクワクしました。
街はひっそりとしていて、住宅街は人の姿をあまり見かけません。でも駅の近くは、さすがに大勢の人が行き来していました。駅ビルのモールも、いつも通っているスーパーも今日が初売りなので、買い物に関してはまったく普段と変わらない雰囲気の散歩でした。
こうしてお正月を迎えると、あと何回こんな風景を見るのかなと思います。幼児のころの記憶はあいまいですが、少なくとも54回分はお正月に接しているわけです。でも確実に言えるのは、この先に同じ回数を経験することは不可能です。
そう思って人生を振り返ると、ちょっぴり焦る気持ちを感じるのは確かです。これからの残りの人生で、自分はどれだけのことができるのだろう? 自分はこの世界に何かを残せるのだろうか? そんな不安に押しつぶされそうになります。
今が30代だとしたら、まだまだ小説を書くことはできます。新しい挑戦も可能でしょう。でもそんなことを考えても仕方ありません。残された時間を精一杯生きるしかないのですから。
自分には自分にしかできない役割があって、決して他人になることはできません。だから自分の役割を見出し、その視点での経験を積み重ねていくしかないのです。すべてはひとつである、というのがワンネス意識の基本です。だから他人の経験も、いつかは自分のこととして理解することができるはずです。
だったら今わたしが感じている『高羽そら』という世界はどのようなものなのでしょうか? 詳しく書くと本が1冊書ける内容ですが、簡単にわたしが持っているイメージを書いてみます。うまく伝わらないかもしれませんが。
本当のわたしは、時間の存在しない世界にたった一人でいます。時間がない世界というのは、確固たる物質感覚も存在しません。『ただ在る』という状態です。光も光子という物質ですから、自分の姿を見ることができません。光がなければ鏡も自分を映すことが不可能です。
そこで物質という時間に制約された世界を作ることで、その存在は自分を知ることにしました。物質世界のイメージとしては球体です。それを宇宙と言っていいかもしれません。数えきれないほどの窓があって、そこから時間のある世界を観察することができます。その窓の一つが『高羽そら』というものです。
観察している存在はたった一人です。だから『レディー・ガガ』という窓も同じ存在が観察しています。『高羽そら』から見れば、『レディー・ガガ』は他人です。でも観察している存在は同じなのです。
観察者は時間のない世界に存在していますから、どのような時代でも同時に見ることが可能です。『織田信長』という窓を見れば、『織田信長』を通した世界を観察することができます。それは『高羽そら』と同じ球体にある窓です。『高羽そら』から見れば『織田信長』は過去の存在ですが、観察している存在からは同じ球体のちがった窓でしかありません。
だから過去生や生まれ変わりなんて、本当はナンセンスなものなのです。観察している存在は同時に見ています。観察者の無限大に広がった多様性の一部でしかないのです。時間を媒介にした因果関係は、その球体のなかでしか存在しません。だから生まれ変わりや過去生はない、と断言しても間違いではないのです。それはどの視点から見るかによります。
このイメージを理解できない理由はただ一つです。観察者が『高羽そら』という窓を見ながら想像しているからです。窓を覗きこんている限り、事実としか思えないほどリアルな世界が展開します。窓から目を離さない限り、その窓の向こうの人生を事実だと思ってしまうのです。
こうしてブログを書いているわたしがどれだけワンネスの観察者をイメージしようと思っても、『高羽そら』の窓のなかに入り込んでいるのですから、どうしようもありません。『高羽そら』という窓から見る限り、レディー・ガガは手の届かない大スターで、織田信長は歴史上の人物でしかありません。
しかし観察者はずっと窓を覗き続けているわけではありません。疲れるので休むことはあります。それが睡眠ではないでしょうか?
わたしたちが夢のない眠りの世界にいるとき、観察者は窓から顔を離しているのだと思います。でもそれが事実かどうかをわたしたちは知ることができません。なぜならわたしたちが眠りから覚めた途端、観察者は再び窓をのぞいているのですからね(笑)
ほんの少しですが、わたしがワンネス感覚に対して抱いているイメージを書いてみました。なんとなく雰囲気だけでも伝われば嬉しいです。
『高羽そら作品リスト』を作りました。出版済みの作品を一覧していただけます。こちらからどうぞ。