高羽そらさんインタビュー

SOLA TODAY Vol.203

ボクの大好きな映画に『アポロ13』という作品がある。月面着陸を目指していたアポロ13号が事故を起こすが、奇跡的な生還をするという実話に基づいた映画だった。

 

このとき主演のトム・ハンクスを救ったのが、風疹でミッションに参加できず地球に残ったゲイリー・シニーズ。彼の緻密なシミュレーションによって、残り少ない酸素を温存させて地球に戻ったという内容。

 

ところが人類初の月面着陸となったアポロ11号においても、着陸を断念せざるを得ないトラブルが起きていたらしい。まったく知らなかった。

 

アポロ11号の危機を救った女性プログラマー、マーガレット・ハミルトン

 

映画のゲイリー・シニーズのようにアポロ11号を救ったのは、マーガレット・ハミルトンという32歳の女性。

 

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NASAに依頼されてアポロ計画に参加していたMITに採用された、女性のプログラマーだ。当時のコンピュータというのは、現在のものとはまったくちがう。プログラマーなんて、まだ一般的に認知されていない仕事だった。

 

最初の目的はアポロを制御するために必要なとなる、位置や角度を計算する程度のものだったらしい。それでもMITは現代でも利用されている最新技術を開発している。それが今では当たり前になっているIC回路だった。ICを使うことで、アポロに自動操縦機能が設置されることになった。

 

でも宇宙でデータがぶっ飛んだら困るので、当時のコンピュータは無数のリングと電線で作られていた。女工さんが手縫いでそれらを一針ずつ縫う。リングが電線を通ると1、電線を通らないと0という仕組みになっていて、1と0というコンピュータが稼働していた。

 

縫い付けられているので、データがぶっ飛ぶことはない。だけど当時の宇宙飛行士はほとんどが軍隊のパイロットで、自尊心が異常に高かったらしい。コンピュータに頼ることなど考えもしない。むしろ毛嫌いしていたらしい。

 

マーガレットは、コンピュータにトラブルが起きたときの対策を任されていた。宇宙飛行士が自力で操縦するので、コンピュータのトラブル対策には重点が置かれていない。だから新人の彼女がプログラムを組むことになった。

 

最初に彼女が作ったのは、人間が操作をまちがったときにそれを是正するプログラム。当時のプラグラムというのは、肉体労働だった。パソコンなんて存在しない時代だからね。パンチカードに穴を開けて、それを機械に読み込ませる。

 

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この写真を見るだけで気が遠くなりそうw 彼女はいつも深夜までこの作業を続けていたらしい。そしてあるプログラムをを完成させたが、宇宙飛行士からは無視されていた。そんなもの必要ない! とね。

 

ところがアポロ8号が月の周囲を飛行していたとき、宇宙飛行士のひとりが操作をミスする。だけどマーガレットがそれに対処するプログラムを組んでいたおかげで、事なきを得た。

 

さらに彼女は、人間だけでなくコンピュータそのものがトラブルを起こす可能性についても研究を進めた。今でいうなら「バグ」という言葉が一般的。もしコンピュータがフリーズしそうになっても、最低限の機能を維持して自動操縦が働くというプログラムを組んだ。

 

これまた同じく誰もその必要性を認めていない。新人プログラマーが作ったお遊び程度にしか宇宙飛行士は考えていなかった。

 

そしてアポロ11号が月面に着陸しようとしているとき、コンピュータがエラー起こした。このままではフリーズしてしまう。だけどシステムを再起動すれば、月に着陸することを断念しなくてはいけない。

 

それを救ったのが、彼女の開発したプログラムだった。アポロ11号のシステムは再起動することなく、最低限の機能を維持しながら月面に着陸した。このプログラムが存在しなければ、アームストロングは人類初の月面着陸者にはなれなかっただろう。

 

あの歴史的な出来事の裏側に、こんなドラマがあったのを知らなかった。昨日たまたまこの記事を読んで、感動したのでブログで取り上げることにした。これは映画になっても不思議じゃない出来事だと思う。

 

昨年オバマ大統領から、マーガレットは大統領自由勲章というもの授与されている。プログラマーのパイオニアとしての功績が評価されたからだろう。そのときに彼女はこう言ったらしい。

 

「当時はソフトウェア工学という分野すらなかった。だから私がパイオニアになる他に道はなかった。」

 

カッコいいよね! 

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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