SOLA TODAY Vol.232
そら耳を経験したことがあるだろうか?
自分の過去を思い出してみると、どこか緊張していて、神経が過敏になっているときに経験することが多かったように思う。ちょっと面白い記事を読んだ。
鳴ってもいない携帯電話が聞こえた気がする、ファントム・バイブ・シンドロームはなぜ起きる?
実際に鳴っていないのに、携帯の着信音が聞こえたような気がするのを、ファントム・バイブ・シンドロームというらしい。
このような経験があるかを質問すると、大学生の80%以上がイエスと答えている。
その頻度が1日に2度以上になると、携帯電話依存症の可能性があるという記事だった。
依存症という言葉は嫌な印象だけれど、たしかにそういう状況になっている人は多いかもしれない。先日運転免許証の更新に行った。書類を書いたり適性検査を受けているときはスマホを手にすることはない。
ところが待ち時間が多いので、手があくとほとんどの人がスマホ手にしている。講習が始まる15分ほど前に会場に入ったけれど、ほとんどの人がスマホを見ていた。もちろんボクもそのひとり。
この記事にも同じことが書かれている。ミシガン大学の研究チームが行った調査によれば、空き時間は携帯をいじって過ごすという人がほとんど。誰かと会話しながら、携帯を操作する人もいるという。また、コーヒーショップで注文を待つ客や停留所でバス待ちをする人を観察した結果、大半の人が10秒以内に携帯を取り出したとのこと。
そんな状況だから、鳴ってもいない着信音が聞こえるとすれば、マジで携帯電話依存症なのかもしれない。このような現象を「仮想ドラッグ」というらしい。
ドラックを常習していると、自分が渇望しているものの「合図」に敏感になる。薬物を求めているから、心がそれに関する情報を常時検索しているようなものだろう。
だから関係のない音を聞いただけで着信音だと感じる人は、常に誰かのメッセージや通知を待ち望んでいるのかもしれない。
重症な依存症だと思われる人は、携帯が使えない状況下では精神が不安定になり、どんなときも携帯電話のことが頭から離れず、幻聴を経験する頻度も高いらしい。
まぁたしかに、依存症気味の人が多いと思う。もしかするとボクもそれに近いかもしれない。もし今スマホが故障したら、ちょっとしたパニックになるかもしれない。
といって幻聴が聞こえることは、さすがにない。電話がかかってくること自体滅多にないし、せいぜいニュースアプリの通知くらいだからかな。
だけど過去にそうした幻聴らしきものを感じていたことがある。マナーモードにしていたから音ではなく、振動の幻覚のようなものだった。
京都の印刷会社に勤めているころで、妻の母が入院していたときに何度か経験した。急を知らせる一報があるかもしれない、という緊張感のせいかもしれない。
この場合は先ほどの「仮想ドラッグ」とは正反対だよね。受け取りたくない情報に怯えることで、幻聴のようなものを体験していたのだから。
現代社会においては、少しくらい携帯電話依存症でもいいように思う。できる限り多くの情報を浴びたいし、すきま時間を有効に使いたいから。
だけど精神不安になるほど依存するのはヤバイよね。何事も限度を意識することは大切かもしれない。
『高羽そら作品リスト』を作りました。出版済みの作品を一覧していただけます。こちらからどうぞ。
コメント (0件)
現在、この記事へのトラックバックは受け付けていません。
コメントする