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高羽そらさんインタビュー

SOLA TODAY Vol.235

警察の職務質問を受けたことがあるだろうか?

 

ボクは過去に二度ある。どちらも高校生のころ。

 

最初は深夜まで友人の家で遊んでいて、バイクに乗って自宅に戻る途中で警察に呼び止められた。簡単な質問を受けただけで、すぐに解放されている。

 

もうひとつはそうはいかなかった。原付免許をとって、友人から50ccのバイクを購入した。改造されているバイクで、音がでかいだけでなく、原付なのに100キロ以上のスピードが出るようにチューンナップされている。

 

うれしくてひとりで滋賀県の琵琶湖畔を走っていた。ところが琵琶湖大橋の近くで、滋賀県警のパトカーに止められた。検問をしていたわけではなく、たまたますれちがっただけ。

 

そのパトカーは機動隊で、いきなり柔道選手のようなでかい2人の警察官に両脇を抱えられ、パトカーの後部座席に引きづりこまれた。職務質問をするという説明もなし。交通違反をしていたわけじゃない。このままどこかに拉致されるかと思うほど、強烈な恐怖を覚えた。

 

だがマズイことにタバコを持っていた。結局注意されたのはそのタバコだけ。ライターは返してもらえた。もしタバコを持っていなければ、腹が立って仕方なかったと思う。見た目だけで凶悪な犯罪者のような対応を取られたのだから。

 

それでもボクの人生でその二度だけ。だけど5年間で30回以上の職務質問を経験している人がいる。

 

なぜ5年で30回もの職務質問? 東京での“Racial Profiling”に彼は声を挙げた

 

その人はアメリカ人のジェシー・フリーマンさん。彼の父親は米軍勤務で、日本の基地で働くことになった。黒人の彼は肌の色に差別されることにウンザリしていて、アメリカを離れるいい機会だと思って日本へやってきた。

 

ところが同じことで悩むことになる。普通に街を歩いてるだけで、警察官にやたらと職務質問を受ける。記事に写真がアップされているけれど、極めて普通の人。映像監督やプロデューサーとして活躍していて、生花が趣味で、とても優しそうな男性。

 

ところが街を歩くと、身分証明証を提示するように言われ、「アフリカ人のトラブルが増えている」という言葉を聞かされるらしい。彼はアフリカ系のアメリカ人であって、アフリカ人ではない。

 

ちなみに外国人の犯罪は増えているが、アフリカ人の犯罪なんて増えていない。どちらかといえば中国系の人の犯罪のほうが増えている。要するに黒人というだけで、職務質問を受けている状況だと思う。

 

可愛い芝犬を散歩させていても、同じように職務質問をされる。ずっと我慢していたけれど、去年の9月に渋谷で受けた職務質問の酷さに我慢ができず、その事実Facebookに投稿した。

 

4人の警察官を乗せたパトカーが近づいてきて、滞留カードを見せるように言ったらしい。しぶしぶ提示してから「返して欲しい」とカードに手を出したとたん、警察官たちは威圧的な態度をとった。

 

「ひとりがぼくの身体を乱暴に押さえてボディチェックをし、別の警察官はぼくのバッグを取り上げて危険物が入っていないか中身をしらみつぶしに探し始めました。そのやり方を見て、彼らが捜しているのは武器や爆弾じゃなくて麻薬だということに気づきました」という本人の弁。

 

職務質問にあっても、手荷物のチェックを拒否する権利はある。だけどそんな権利なんて、最初から認めていない態度だった。これはRacial Profiling(人種差別的な職務質問)と呼ばれるもので、アメリカでも問題になっているらしい。

 

職務質問ではないけれど、外国人に対する日本の差別のちがう例が記事で紹介されていた。ドイツ人の22歳の男性で、日本に2年間滞在している。ドイツ語と英語だけでなく、日本語もペラペラらしい。漢字だって書ける。日本人とちがうのは見た目だけ。

 

ある不動産を借りようと思ってメールで問い合わせすると、「お問い合わせの物件が外国籍の方が契約不可になっております」と返事がきた。名前を名乗っただけで、国籍も聞かれていない。日本語だって話せるのに、名前が外国人であるというだけで拒否されたとのこと。

 

NHKの調査によると、過去5年間で住む家を探した外国人の4割近くが入居拒否を経験している。空き家が問題になっているというのに、この数字の高さは明らかに異常だと思う。

 

日本は島国で、日本人は基本的に単一民族としての歴史を持っている。だから多少は排他的になるのは仕方ないかもしれない。

 

だけど2020年には東京オリンピックが開催される。世界は狭くなり、グローバル化は避けられない。犯罪やトラブルを防ぎたいという気持ちはわかるけれど、もう少し時代にあった柔軟な対応ができないものだろうか?

 

職務質問の方法だって、今の時代にあったものに変えていけるはず。少なくとも同じ人間として、外国の人に対して対等に接する意識を持って欲しい。この記事を読んでいて、日本人として恥ずかしくなってしまった。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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