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高羽そらさんインタビュー

SOLA TODAY Vol.244

法律というものは厳格なようで、適用のさいに問題が見えてくることが多い。そして抜け穴を見つけるのがうまい人たちがいたりする。

 

だからトラブルが起きて、初めて既存の法律の欠陥が浮き彫りになることがある。そんなことを感じさせる記事を読んだ。

 

マンション敷地に戸建て 二重使用で違法建築に 杉並区、是正命令も

 

見出しが気になって最初に読んだときは、すぐに意味がわからなかった。二度目でようやく理解できた。

 

かいつまんで説明すると、こういうことになる。

 

マンションが建てられたのは昭和46年。3千平方メートルの敷地で建築確認を受けている。そのうち1700平方メートルは11階のマンションで、残りの1300平方メートルは駐車場として利用されている。区分所有のマンションだけれど、土地は借地権付きになっている。

 

その敷地の所有権をAという会社が手に入れた。そしてさらに駐車場部分を別の不動産業者に売却して、その会社は敷地に一戸建ての建築を申請する。それだけでも考えられないこと。それも駐車場部分の売却に第3者をからめている。

 

ところが3千平方メートルという敷地で建築確認を受けているので、容積率等の関係で駐車場部分に一戸建てがたつと、マンションそのものが違法建築になってしまう。行政としては、マンションの取り壊し命令も出せるらしい。

 

でも巧妙に売買されているので、駐車場部分に関する建築確認を退けることはできない。実際に認められて、6戸の新築住宅が建てられた。まだ誰も入居してないけれど、マンションの住民は一戸建ての撤去を求めて裁判を起こしている。

 

一戸建ての建築申請が出された時点で、行政サイドはマンションそのものが違法建築になることを通告している。だけど土地の所有権を買い取った業者は、それを知りつつ第3者への売買を通じて建築確認を提出しているので、違法ではないと突っぱねている。

 

さてさて、ややこしい問題だ。マンションの住民が借地権を主張できるのは、マンションが建っている敷地に関してだけなのだろう。駐車場部分についての借地権は発生しないのだと思う。28日に判決が出るらしいので、司法がどのような判断をするのか興味がある。

 

このマンションが抱えているトラブルの源泉は、土地の所有者が自分たちでないこと。マンション購入時の土地の所有者が他人に売ってしまえば、このようなことが起きる可能性がある。土地建物を含めた分譲マンションなら、こんな事態にならなかっただろう。

 

法律の限界を感じる出来事。マンションの区分所有という発想だって、昔の人が理解するには時間が必要だったと思う。空中に浮かんだ場所の所有権なんて、イメージができないものね。

 

ここまでのトラブルになると、住民がマンションを売却しようとしても難しい。築年数が古いうえに、こんなトラブルを抱えていたら売れるわけがない。賃貸ならば逃げ出すこともできるけれどね。さて、どうなるのかなぁ。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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