記憶のいい加減さにあきれた
朝から今にも雨が降りそうな曇り空のなか、いつもどおり外出した。幸いにも傘をさす必要がなかったので、かなり助かった。今日は荷物が多かったからね。
荷物を抱えた帰り道で、ランチタイム中の蝶を発見。夜中には雨がふったので、植物も動物も喜んでいるような気がする。
最近になって意識しているのは、眠るまでのあいだに体力と脳力を使い尽くすこと。このふたつは微妙に連動しているので、動きすぎたら頭は働かなくなるし、逆も同じ。だからパランスを考えながら、眠る前にはヘロヘロになるように努めている。
今日のように重い荷物を持って歩いた日は、普通に仕事をして就寝前に読書をするだけで、かなりグッタリできる。昨日のように引きこもりの日は、身体をあまり動かしていないので、仕事の時間をたっぷりと割き、眠る前の読書もかなり過激にこなす。
アスリートのように日々自分を追い込みながら、限界値を伸ばそうと意図している。とにかく刺激を与えて、一歩でも前に進むこと。そうでもしないと、身体も脳も錆びていくだけだからね。
昨日も古い映画を観ていて、自分の記憶のいい加減さにあきれてしまった。タイトルを耳にしてストーリーを思い出せない映画は、できる限りもう一度観るようにしている。昨日もそのつもりで懐かしい映画を観た。
『バックドラフト』という1991年のアメリカ映画、大阪のUSJに行ったことがある人なら、この映画のアトラクションを経験したことがあるだろうと思う。
久しぶりなので、詳細なストーリーを忘れているのは仕方ない。よほど印象に残る映画でなければ、年数を経るごとに忘れていく。小説だって同じで、一度しか読んでいない作品で忘れているものは多い。そりゃもう、どんどん忘れていくからね。
だけど映画に関して、出演者を忘れたことはなかった。だけどやっちまった。
カート・ラッセル、ロバード・デ・ニーロ、スコット・グレンが出演しているのは覚えていた。だけど主役を演じたウィリアム・ボールドウィンのことを、あろうことか兄のアレック・ボールドウィンと勘違いしていた!
たしかに実の兄弟だから顔は似ているけれど、完全に別人。よりによって主役の俳優をまちがえて記憶していたことに、かなりショックだった。もっと脳を鍛えないと、脳細胞の死滅に追いつかないかもねw
それにしても久しぶりに観たが、よくできた映画だと思う。父と子、そして兄弟の絆がうまく表現された脚本で、出演者たちが見事に演じきっている。映画シナリオのあらゆる手法がとられていて、学びたい人にとって見本となるような作品だと思う。
シナリオがしっかりしているうえに、生き物のような『炎』を完璧に撮影している。だからこそ今観ても色あせない素晴らしい映画なのだろうね。
『タワーリング・インフェルノ』という高層ビル火災の有名な映画があるけれど、火災の恐ろしさはこの映画のほうがよく伝わる。さらに放火犯を追いつめていく展開は、最後まで観客の目を引きつける。
個人的には兄のスティーブンが最後に死ぬのは好きじゃないけれど、映画の展開からいえば仕方ないかな。ラストで兄がピンピンしていたら、弟が現場に戻るというエンディングにできないものね。久しぶりに興奮して映画を楽しむことができた。
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