人の出会いは必然の奇跡
今日の神戸も暑いながら、過ごしやすい気候だった。外を歩いていると汗をじっとりかくけれど、自宅で仕事をしていると、気持ちいい風が吹き込んでかなり快適。
おかげで仕事がはかどるので助かる。この調子で9月のお彼岸まで行ってくれたら、夏の暑さなんて余裕なんだけれどなぁ。
さて話は変わるけれど、Twitterを見ていて最近よく感じることがある。
人と人の出会いは、必然であると同時に、とんでもない奇跡を呼び起こす。そんなことを強く思っている。
燃え殻さん、という名前をご存知だろうか? よく書店に行く人なら、ここ数日で名前を見たことがあるはず。最近になってデビュー作である『ボクたちはみんな大人になれなかった』という小説を出版されている。瞬く間に売り切れが続出して、ベストセラーになっている。ボクもぜひ読みたいと思っている。
燃え殻さんのインタビュー記事を読んだけれど、小説を書くなんて思っておられなかったらしい。仕事の関連でツイートをするようになり、そのツイートが面白いのであっという間に9万人ほどのフォロワーがついた。
そのことがきっかけで様々な出会いがあって、結論として小説をネットで連載することになり、単行本化されている。その詳しい出会いは割愛するけれど、事実だけを見ていると奇跡だとしか思えない。と同時にもしかしたら燃え殻さんにとっては、それは必然的なことだったのでは、と思える。
ボクは人との出会いは必然だと考えている。スピリチュアル的な言い方がをすれば、生まれる前に会う約束をしていた人とは、どんな人生であっても出会う。もちろんパラレルワールドという発想はできるから、会う予定が変わる場合もあるだろう。だとしても、そのパラレルワールドにとっては、必然であることに変わりはない。
ボクのこれまでの人生をふり返っても、同じことを感じる。最初の本を出すことになったり、『ゼロの物語』を出版する経緯は、人との貴重な出会いの結果だと思っている。それは必然的な出会いだったと感じるし、そして奇跡のような素敵な出来事だと思っている。
最近続けて観た2本の映画でも、同じことを感じた。どちらも過去にこのブログで紹介した作品だけれど、人間の出会いという部分に注目して観ていると、とても興味深い。
最初の作品は『新しい人生のはじめかた』(原題:Last Chance Harvey)という2008年の映画。ハーヴェイというCM音楽作曲家をダスティン・ホフマンが演じ、空港の統計局で働くケイトをエマ・トンプソンが演じている。
ハーヴェイは娘の結婚式のためにニューヨークからロンドンまでやってくる。映画の詳しい内容は割愛するけれど、ふたりは一度空港で出会っている。その次はタクシーですれちがっている。
そしてようやく会話を交わすのは、二人ともが精神的にボロボロになっているとき。その前でも、それ以後でも、二人の出会いが恋になることはなかっただろう。人生のどこかですれちがっていたとしても、本当に出会うタイミングまでは互いを認識することがない。まさに必然が起こす奇跡だと思う。
もうひとつの映画は『ジャージー・ボーイズ』という2014年のアメリカ映画。何度見ても感動して号泣してしまう素晴らしい作品。この映画はほとんど実話だけに、その出会いに奇跡を感じる。
フランキー・ヴァリという実在の歌手と、そのグループであるフォー・シーズンズというバンドの物語。最初の出会いは、とても自然。ニュージャージーという地縁に基づいた出会いだった。だけど地縁でさえ、ボクは必然であり奇跡だと考える。
そしてメジャーデビューするシーンは最高。どこにデモテープを出しでも相手にしてもらえない。だけどたまたま交渉しに行ったビルで、フランキーと作曲を担当していたボブは、クルーというゲイの音楽プロデューサーと出会う。そのことで彼らは全米のヒットチャートを席巻するきっかけをつかむ。
フランキーはのちの人生でとんでもない苦労をするけれど、このボブとクルーは、いつも彼を支えていた。まさに必然で奇跡の出会いだと思う。
ボクたち一人一人も同じだと思う。出会うべき人と出会い、自分にとっての奇跡を起こしているはず。大切なのは、その出会いを無事に引き寄せるような生き方をすることだろう。それは自分の人生をかけて、今という瞬間を精一杯生きることだと思う。
そうすれば、別のパラレルワールドに行くことはない。奇跡を創造することを約束した人物との出会いが必ず待っている。ボクはそう信じて、日々を生きている。
ちなみにこの2本の映画は本当にオススメ。質のちがう涙だけれど、どちらの作品も感動で涙が止まらないはず。この映画を観て。人との出会いの素晴らしさを感じて欲しいと思う。
『高羽そら作品リスト』を作りました。出版済みの作品を一覧していただけます。こちらからどうぞ。
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