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高羽そらさんインタビュー

SOLA TODAY Vol.326

ボクの自宅は六甲山が近いので、さまざまな鳥を観察できる。春から今の時期にかけては、しじゅうウグイスの声が聴こえているし、バルコニーにはヒヨドリが遊びに来てくれる。

 

カチャン! と金属の手すりをヒヨドリがつかむ音がすると、猫のミューナが瞳を真っ黒にしてほふく前進するので笑ってしまう。きっと本人は狩をしているつもりなんだろうね。

 

そんな鳥たちと知り合いになれたらうれしいけれど、なかなかそうはいかない。特にめちゃめちゃ仲良くなりたいのに、人間に近づいてくれない鳥がいる。それはカラス。ボクはカラスが大好きで、彼らと親しくなりたいと真剣に思っている。

 

その理由は頭がいいから。カラスが道具を使うことは知られている。夫婦になったカラスは生涯連れ添い、子供たちを集めてまとめて教育するコミュニティも存在するらしい。生態的にまだ不明な点が多いらしいけれど、ボクたちが鳥一般に関して持っているイメージより、はるかに頭のいい動物であることはまちがいない。

 

そんなカラスの知能に関する最新の研究が発表されている。

 

鳥頭でないカラスの「未来計画」能力、研究

 

今月の13日、アメリカの科学雑誌である『サイエンス』に掲載された論文によると、カラスには未来の課題に関する重要な情報を記憶できる能力があることが明らかになった。これまでは人間や大型類人猿しか持っていないとされていた能力だ。

 

さらに驚くべきことに、自然界では起こり得ないであろう道具の使用や物々交換などの行動においても、カラスはその能力を発揮したとのこと。これまではカラスは後で餌を食べるために、餌を隠すことよって先を見越した計画を立てる能力が認められていた。それだけでもすごいと思う。

 

それが今回の研究では、カラスがあとでさらに良いご褒美を得るために、目の前のご褒美に飛びつくのを自制できることが明らかになった。人間の子供でさえ目の前のオヤツに我慢できず手を出す。いや、大人でも自制心がない人もいる。それなのに、カラスはそれがほぼ100%できるとのこと。素晴らしい!

 

実験としては、ご褒美が入った箱を、道具を使って開ける訓練をカラスに行った。それだけでもすごいけれど、カラスが道具を使えるのはすでに知られている。その訓練ができたあと、カラスに箱だけを見せて1時間くらいおいた。

 

そして箱を開けるための道具だけでなく、混乱させるためにそれ以外の道具をたくさん並べた。人間の子供ならパニックになるだろう。

 

ところがその論文によると、「ほぼすべてのカラスが、箱を開ける道具を正しく選択した。15分後に箱を提示すると、カラスはその箱を開ける道具を使用した。成功率は86%だった」とのこと。

 

別の実験では、カラスはご褒美と物々交換するための「引換え券」も使用することができた。これはまさしく貨幣の概念だよね。この能力に関しては、類人猿以上らしい。

 

さらに驚いたのは、箱を開ける道具と、すぐに食べられる別のご褒美を目の前に置いた。するとカラスは、箱を開ける道具を覚えていて、それを使うことによってもらえるご褒美がいいものであることを記憶している。

 

だから目の前にその箱がなくても、すぐにもらえるご褒美に手をつけない。自制してその道具を使う箱が現れるのを待つことができる。これは類人猿が持っている能力と、ほぼ同じとのこと。人間の幼児なら、それ以下の能力しか持っていないような気がするねw

 

この記事を読んで、ますますカラスが好きになった。動物にとって記憶は、今の前で起きることに対処するためのものである。

 

だけどカラスにとって、記憶は未来にために利用するものだということ、これはおそらく人間と同じ能力だと思っていいはず。もっと詳しい研究が進めば、さらに驚くような能力がわかるかもしれないね。

 

どうにかして特定のカラスと仲良くなれないものだろうか。今もカラスの元気な声が聴こえている。きっと頭がいいから、バカな人間を相手にする気になれないんだろうなぁ。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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