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高羽そらさんインタビュー

悔しい、してやられた!

今日の我が家は高原の避暑地のよう。お昼前から六甲山系から吹きつける風、いわゆる「六甲おろし」が吹いていて、快適なことこのうえない。この季節は「六甲おろし」とは言わないだろうけれどね。

 

外の気温はおそらく34度くらいまで上昇しているだろうけれど、家のなかで窓を開け放しているともう秋が来たような気分になる。このまま明日の朝までこの風が吹いてくれたら、今夜はぐっすり眠れそうだなぁ。

 

暑い暑いと言いつつ、8月も半ば近くまできた。来週に行われる京都の「五山の送り火」がすむと、いよいよ夏も終わりだなぁといつも感じる。妻の実家が鳥居型の送り火の近くだったので、京都に住んでいるころは、結婚してから毎年見に行っていた。

 

京都の嵯峨に広沢池があって、そこの灯籠流しの幻想的な灯りに魅惑されつつ、ふり返って見上げると鳥居型の炎が山に映えている。独特の雰囲気なので、本当は今でも行きたいと思う。だけど神戸から嵯峨へ向かい、通勤ラッシュのような列車に乗って神戸まで戻ってくる気力がない。やっぱ歳だねぇwww

 

さて、昨日読み終えた本がある。どんな本も結末を予想しながら読むけれど、その本はまったく予想外の結果を迎えた。完全に脱帽。「悔しい、してやられた」という気分だけれど、物語が素晴らしいので仕方ない。

 

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『インフェルノ』ダン・ブラウン著という本。「ロバート・ラングドン」シリーズの最新刊で、この作品で4作目になる。ロバート・ラングドンといえば、トム・ハンクスの当たり役。ボクは『ダヴィンチコード』の映画を観て以来、原作を読むとロバートの顔はトムしか浮かばなくなっている。

 

1作目の『天使と悪魔』(映画では2作目)ではバチカン市国、2作目の『ダヴィンチコード』ではパリ、そして映画化されていない『ロスト・シンボル』ではワシントンD.C.が舞台だった。

 

この作品はイタリアのフィレンツェで始まり、ヴァネツアに移動したあと、結末をトルコのイスタンブールで迎える。相変わらず美術品や建築物等が詳細に描写されている。

 

この作品でキーとなるのはダンテの『神曲』。天国と地獄を描いた叙事詩だけれど、その世界観が関わってくる。ボクはかなり変わった子供で、高校生のころには『神曲』の文庫本を手に入れて読んでいた。だからとても懐かしかった。

 

まだ新しい作品なので、ネタバレはしない。とにかく最初に書いたけれど、最後はまったく予想外の展開になる。

 

スタートからしていつもとちがう。他の作品はロバート教授が誰かに依頼されて、ハーバード大を離れて調査に向かう。ところがこの作品は、いきなりフィレンツェの病院で始まる。銃で頭を撃たれたロバートは、二日前からの記憶を失っていた。アメリカにいたつもりなのに、なぜフィレンツェにいるのかわからない。もちろん読者にも明かされない。

 

その病院へ、さらに殺し屋がやってくる。担当する医師が殺され、もう一人の女性医師であるシエナに助けられて、ロバートは病院から脱出する。この段階で、今回の作品のマドンナはシエナだとわかるよね。

 

この作品は007のように、ボンドガールならぬ、ラングドンガールが登場する。毎回恋に落ちそうで、別れがくる。ある意味『男はつらいよ』の要素もある。とにかく逃げた先でもロバートは殺し屋に追い回される。

 

それは正体不明の「もの」を彼が持っていたから。でも記憶がないロバートは、それをどこで手にいれたのか、どういう意味を持つものかわからない。天才医師であるシエナの助けを借りながら、その真相に迫っていくという物語。

 

『天使と悪魔』では、ヴァチカンに「反物質爆弾」が仕掛けられるという危機だった。でも今回はもっとヤバい。このまま人類が増え続けると、やがては滅亡する。そう危惧した天才学者が、おそるべきウィルスを発明した。世界人口の3分の1を減らすためのウィルスだった。

 

その学者はある場所にそのウィルスを仕込むと、時間が経てば拡散するように仕組んで自殺した。ロバートが持っていたものは、そのウィルスの隠し場所を見つけるヒントとなるものだった。そしてシエナとともに、その場所を見つけるための冒険が始まる。

 

ここまで書けば、このシリーズが好きな人はいつもと同じパターンだと思うだろう。だけどちがうんだよねぇ。ボクもそのつもりで上巻を読み終えたけれど、下巻を読んでぶったまげてしまった。まさかそう来るとは、というのが正直な感想。ロバートを記憶喪失にした理由が、下巻を読んで理解できる。

 

さて、これでこの作品の映画を観ることができる。ところがショックなことに、映画の結末がちがう。今日の午後に調べて、初めて知った。

 

映画としてはそうするしかないと思うけれど、それはあかんやろうという結末だった。ちょっとだけ、昨年に公開された映画を観る気力をなくしている。原作者のダン・ブラウンは納得したのだろうか? とりあえず、映画を観てから判断するとしよう。

 

おそらくこのシリーズはまだ続くだろうな。できれば過去の「ラングドンガール」がどうなったのか知りたい。第5作が出版される日が待ち遠しい。

 

decoration/dcr_emoji_238.gif『高羽そら作品リスト』を作りました。出版済みの作品を一覧していただけます。こちらからどうぞ。

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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