SOLA TODAY Vol.372
家事は実際にやってみるとわかるけれど、意外に大変なもの。だから専業主婦たちの普段の努力は、相当なものだと想像できる。もちろん、ある程度やっている場合だけれどねw
ボクの世代は夫婦共働きに違和感がないので、家事を分担するという意識があるほうだと思う。ボクの父親世代だとそうはいかず、家事というのは女性がやるものだという思い込みが強いはず。
ボクたち夫婦も共働きをしているときは、ある程度家事を分担するようにしていた。だけど状況が変わって、妻が専業主婦をやってくれていたときは、基本的に任せっきりだった。そうなると古い構図が顔を出すことがある。
それは「夕飯何食べたい?」という質問。
この短い質問に対して、安易に答えると夫は地雷を踏むことになる。ではどうすればベストな回答になるのか? そのことについて書かれた記事を読んだ。
この記事に思わず笑ってしまう事例が書かれている。まずは夫の視点から。
「何でもいいよ、冷蔵庫にあるもので」と答えると、ブチ切れられる。だったら本当に食べたい「カキフライ」と答えると、「はぁ? そんな面倒な」と返ってくる。そこで無難なところで「肉じゃが」と答えると、「いつもワンパターンだね」と不満顔。それで出勤して戻ってくると、食事はハンバーグだったりする。似たような経験をしたことがある男性は多いかもしれない。
だったら妻の視点はどうなのか?
「何でもいいよ、冷蔵庫にあるもので」なんて言われても、冷蔵庫が空っぽだから訊いている。牡蠣なんてそこらのスーパーで真夏に売っているわけないし、私が糖質制限をしているのを知っているくせに、肉じゃがなんて最悪! というような例が書かれていた。
この問題の本質はどこにあるのか? この記事ではわかりやすく書かれている。
家事には2種類ある。「考える家事」と「行動する家事」とのこと。
夫が見ているのは「行動する家事」だけで、妻が「考える家事」を毎日行っていることに気づいていない。これは実際に家事をしないと理解できないだろう。
洗濯機に服を放り込んで洗剤を入れたり、洗濯物を干したり、取り入れて畳むのは「行動する家事」。だけど天気予報を気にしたり、家族の行動スケジュールで洗濯物のシフトを考えたり、洗剤の在庫を確認して補充を検討するような「考える家事」もある。
なるほどね。こうして考えると、とてもわかりやすい。
つまり妻が夫に「何が食べたい?」と尋ねるときは、「考える家事」を手伝って欲しいと思っているということ。食事のメニューを「考える」のは意外に大変なことだからね。
冷蔵庫の在庫、スーパーの特売、旬の食材、家族の好みやその日の健康状態等、考えることは山ほどある。だから夫が「何でもいいよ」と答えると、「考える家事」の大変さを理解してもらえないと感じる。だからムカッとするんだよね。
妻が「何が食べたい? と訊くとき、その本音はこうだと記事に書かれている。
「冷蔵庫の中身とスーパーの特売と旬の食材と栄養のバランスを考慮したうえで、家族みんなが文句言わずに食べられて、私の腕でも作れる料理の中で、何が食べたい?」
もちろん出勤前の夫にこんな質問をしても、喧嘩のネタになるだけだろう。だけど妻がこんな気持ちだと夫は知るべきだし、妻としてもできる限り具体例を出して、一緒にメニューを考えて欲しいと告げるべき、とこの記事は結んでいる。
それほど「考える家事」は大変だということだろう。
ちなみに我が家の食事に関しては、夫婦で「考える家事」をやっている。一緒にスーパーへ行って、ああでもない、こうでもない、と言いながらメニューを考えている。面倒なときもあるけれど、一人で考えるのとちがって楽しいものだ。
そしてできる限り、「行動する家事」である料理も一緒にするようにしている。まぁこれは、自宅で仕事をしているからできることだよね。会社勤めをしていたらこうはいかないだろう。
とりあえず、我が家の今夜のメニューは決まってるよ〜!
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