SOLA TODAY Vol.381
ボクは「道の駅」という施設が大好き。妻はボク以上に好きだと思う。都会を離れた郊外に設置されていることが多く、その地方の名産品や野菜等を、格安の値段で購入することができる。レストランなんかも地方色があって楽しい。
車を所有しているころは、「道の駅」を目的としたドライブをしたほど。京都の西端に住んでいたので、山を越えて亀岡市を抜け、大阪の猪名川の「道の駅」にはよく行った。滋賀県も「道の駅」が多くあるので、琵琶湖周辺のドライブには欠かせない休憩場所だった。
そんな「道の駅」で、ちょっとした問題が起きているらしい。
京都北部の有名な観光地である天の橋立近くに、「海の京都 宮津」という「道の駅」がある。2015年にオープンした。その無料の駐車場を使って、長期で車中泊する車が問題視されている。
56台駐車できるスペースで、1割がそんな車で占有されているときもあったらしい。マナーが悪いようで、トイレにあるトイレットペーパーを盗んだり、屋外の電源を無断で使用するような窃盗に該当する人もいる。
宮津市としてはマナーを守ってもらえるように貼り紙等でお願いしているけれど、その程度ではうまくいかないという状況。まぁ、ある意味確信犯だから、無理だろうね。
車中泊する人の気持ちが、わからないわけじゃない。ボクがまだ20代のころ、遠距離ドライブするときは高速料金を節約するために自宅を深夜に出ることが多かった。その当時は「道の駅」というものがなかったので、休憩する場所に困ったものだ。
よく利用したのは、自販機だけを置いてある24時間営業のドライブイン。トイレもあるし、眠いときはその駐車場で仮眠をとったりした。もしその当時に「道の駅」があれば、喜んで利用したと思う。
「道の駅」の施設は時間が来れば閉まってしまうけれど、トイレは屋外にあって24時間使える。飲み物の自販機は大抵置かれているから、どうしても車中泊に利用されやすいのだろう。だけどその日だけじゃなくて長期間利用するというのは、ちょっと普通じゃない。感覚的にはホームレスと変わらない気がする。
そういうことを見逃すようになれば、防犯上もよくない。「道の駅」の顔は、昼間と夜とでは随分ちがう。ボクのような年代でも、深夜に一人で「道の駅」のトイレを利用するのは、ちょっと気味が悪い。行政サイドとしては、そういうことも含めて頭を悩ましているのだろう。
解決策はわからないけれど、なんとなく感じることがある。困った、困った、とぼやいていてもらちが明かない。逆に考えれば、観光地としては深夜利用の需要が存在すると認めてしまうほうがいいように思う。
そのうえで、有料制を導入してもいいんじゃないだろうか。民間に委託してもいいから、車中泊に利用されそうなスペースに関して、お金をとって利用できるシステムを作るチャンスのような気がする。
起動に乗るまでは大変だろうけれど、結果的には収入になり、マナーの悪い人を追い出すことにつながるはず。拒否するよりも、あえて受け入れてしまうほうが問題解決になると思うんだけれどな。だけど役所にそれを期待するのは、難しいかもね。
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