嘘を塗り重ねるとこうなる
今日の神戸は台風一過の快晴。関東方面は気温が上がっているらしいけれど、関西はそうでもない気がする。台風は明石に上陸して神戸は直撃に近かったので、夜半過ぎまでとんでもない暴風雨だった。でも早く抜けてくれたので、やれやれというところかな。
ここ2日ほど外に出してもらえなかった我が家のサボテンは、朝から秋の空気を満喫している。
これは台風が近づいていて、外に出してもらえなかった昨日の写真だけれどね。4年前の4月に種から育てたサボテンで、数多く出た芽のうち強そうな二人を残した。
最初は似たような二人だったけれど、4年も経つと個性が出てくる。左の子は横に成長しているので、「フトシくん」と呼んでいる。マイペースで、じっくり成長したい雰囲気を感じる。
右の子は背がスルスルっと伸びたので「タカシくん」。写真を見てもわかるとおり、細いけれど縦に長く伸びている。
花を咲かせるにはまだ3〜4年はかかるらしい。その日が来たら感動するだろうな。きっとボクより長生きするだろうから、相続対策として未来の引き取り手を探しておかなければ。
さて、昨日はちょっと怖い映画を観た。
『シンプル・プラン』という1998年のアメリカ映画。小説が映画化された作品で、なかなか見応えがあった。
主人公はハンクという名で、肥料店で働きながら少ない給料で細々と暮らしている。妻のサラは妊娠中で、生活は苦しいが幸せに過ごしていた。
ある日兄のジェイコブと、兄の友人のルーの3人で、雪のなかに墜落した小型飛行機を発見する。パイロットしかいない飛行機だけれど、そのなかに440万ドルの現金があった。
3人とも貧しい暮らしにうんざりしていたから、山分けしようと相談する。だがどのような金がわからないので、安全だとわかるまでハンクが代表して預かっておくことになった。ところがハンクの意図は、その金を独り占めすること。
当然ながらトラブルが起きる。一つの嘘をついたことで、次々に嘘を重ねることになる。やがて人を殺してしまい、3人は窮地に追い込まれる。困り果てたハンクを助けたのは、子供を産んだばかりの妻のサラだった。
夫と娘と3人で大金を持って暮らすために、サラはハンクとともに計画を練る。その440万ドルは誘拐事件の犯人が身代金として奪ったもので、番号もバラバラの紙幣だった。だから足がつかない。
ところが誘拐犯の一人がこの街へやってくる。飛行機にあるはずの金を回収するため。ハンクとサラは窮地に追い込まれてしまう、という物語。
ハンクを『ツイスター』という映画ブレイクしたビル・パクストンが演じていて、妻のサラをブリジット・フォンダが演じている。二人と名優なので、見事な演技に魅了されてしまった。パニックになっていく様子が、リアルでいい雰囲気だったなぁ。
ただ残念なのはストーリー。リアリティに欠けるので、興ざめするところがある。前半はいい感じだったけれど、誘拐犯がFBIに扮して地元の保安官を騙すのは無理がある。身分照会したらすぐにバレるはず。そうした細かい部分が気になったのが、ちょっぴり残念。
だけど真実を隠そうとすることで、深みにはまっていく様子はいい。真面目そうに見えるハンクが、闇に落ちていくみじめな姿が強く印象に残っている。なかなか面白い映画だった。
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