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高羽そらさんインタビュー

真実を効果的に見せる方法

昨日からボクの頭は??? となっている。それは異常な野党の混乱。いったい、どうなっているんだろう?

 

小池さんの『希望の党』は想定していたから驚きはしなかった。ただ先日まで『都民ファースト』から一歩引いて都政に専念すると言っていた人が、手のひらを返して国政に乗り込むことに強烈な違和感を覚えた。築地移転に関する多大なる税金の無駄使いは、これでなかったことにする気だろうか? 正直言って、政治家として信用できない。

 

そしてその新党に、泥舟から降りた人が起死回生を図って次々と乗り込んでいる。彼らに政治的な信念なんか皆無で、小池さんの人気に乗っかろうとしているだけにしか見えない。

 

さらに驚いたことに、その泥舟と見られていた民進党が、本当に泥舟であることが露呈した。先日代表になった前原さんは、今日になって『希望の党』と合流すると表明した。こうなると何を考えているのかまったく理解に苦しむ。

 

もし好意的に見るとしたら、日米安保や憲法改正を肯定している(実態はマユツバけれど……)小池新党に歩み寄ることで、民進党のリベラル派を排除しようとしているのかもしれない。だとしてもほぼ解党状態と言っていいような民進党だよね。とても政権を託せるような政党じゃない。

 

ややこしい選挙になりそう。有権者の一人として、慎重に投票するべきだと思う。とにかくブレずに信用できる人に投票したい。今の世界状況を考えたら、いつどこで国際紛争が起きても不思議じゃない。場合によっては武力衝突も考えられる。とても大切な選挙になると思う。

 

ブレまくりの政治家のように、人間という生き物がいかに信用できないものかを、ありのままに描いた映画を観た。

 

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『羅生門』という1950年の映画。言うまでもなく黒澤明監督の代表作のひとつ。ボクは何度か観ているけれど、2008年にデジタルリマスターされた映像を観るのは初めて。モノクロという部分を除けば、とても美しく修正されていた。

 

何度観ても、本当にいい映画。平安時代の京都で殺人事件が起きる。峠を通りかかった武士の夫婦が、一人の賊に襲われる。妻はレイプされ、夫は殺される。ところが逮捕された賊の証言、妻の証言、そして殺された夫の霊を呼び出した証言が、すべてくい違っている。

 

つまり証言する人間が、自分にとって都合のいいものに変えているから。幽霊までそうだからねw それは人間が持っている心の闇が、あからさまになったものだった。真実はひとつなのに、いくつもの証言が登場する。

 

洋画で『戦火の勇気』という作品がある。メグ・ライアンが軍の指揮官の役で、デンゼル・ワシントンが彼女の真実の姿を明らかにしようとする作品。いくつもの証言に基づいて、パラレルワールドのような世界が展開する。

 

この映画も同じ効果があって、ラスト近くで真実が目撃者によって明らかにされる。それまでの証言は、いわゆる『ええかっこしい』を映像化したもの、だから時代劇特有のかっこいい映像になっている。そこにはドラマもある。

 

ところが真実はまったくちがった。自分のことしか考えない人間が、無様な醜態をさらしているだけだった。それ以前の嘘が映像化されることで、ラストの真実が効果的に演出されている。この映画のいいところは、最後の最後で人間の心の醜さがクローズアップされていることだと思う。

 

そのままでは人間不信になってしまうけれど、黒澤明監督はラストで『救い』を挿入している。捨てられていた赤ちゃんが志村喬さんに助けられることで、僧侶に扮した千秋実さんが言う。「お前さんのおかげで、まだ人間のことを信じることができる」

 

今見ても色あせることのない、日本映画の代表作だろう。この映画のおかげで、ボクもかろうじて政治不信にならなくてすみそうかもw

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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