SOLA TODAY Vol.403
今月は選挙の月。衆議院が解散されて、22日は総選挙となった。さらに神戸では同じ日に神戸市長選挙も行われる。10月の神戸は、選挙一色になりそう。
それにしても今回の総選挙はとんでもないことになっている。小池東京都知事が希望の党を立ち上げたことによって、強烈な政界再編が進んでいる。最初はどうなるかと不安のほうが多かったけれど、冷静になるとかなり好ましい状況のように思えてきた。
そんなボクの気持ちを代弁するかのような記事があった。
現在の日本の状況は、まさにこのタイトルのとおりだと思う。本当にわかりやすくなった。なぜかといえば、民進党という存在自体が、これまでわかりにくい政党だったから。
過去に安保法案の議論が起きたとき、民進党は事実上分裂していた。自民党から分裂した保守系と、社会党から分裂した改革系が混在していたから。本来ならそのときに解党すればよかったのに、反安倍政権にこだわりすぎて、ズルズルとここまできてしまった。だから支持率は低下するばかり。
そこへ小池さんが爆弾を放った。その爆弾に対して、民進党の代表になったばかりの前原さんは、希望の党に合流することを推奨する。新党の勢いに乗りたい議員は、失職しないためにそこへしがみつこうとした。
ところが小池さんはまちがいなく右派。安保法案は容認だし、憲法改正も視野に入れている。そういう意味では自民党に近い。つまりこの二つを認めなければ、希望の党として公認しないと宣言した。
困ったのはリベラル系の民進党議員。ここでめちゃ面白い現象が起きている。安保法案の反対デモに参加したり、憲法改正をかたくなに拒んでいた議員が、いともあっさりとそれらを容認している。ブレブレもいいところ。まさに希望の党が「踏み絵」になってしまった。
だから嘘つき議員は過去の言動と比較すればすぐわかる。そういう意味でもわかりやすい。さらにわかりやすいのは、それらの法案を認められない強硬なリベラル派が立憲民主党を作った。そこへ元民進党の革新系がなだれ込んでいる。これで議員の様相が明確になってきた。
小池さんも前原さんも、ボク個人としては支持しないし、その政治態度を好ましく思っていない。けれどもこうした事態を招いたことは、ある意味賞賛するべきことかもしれない。
今や東アジアの状況は、北朝鮮という国のせいで緊迫している。ゆえに防衛や憲法改正の論議は必然的になっている。今回の総選挙は、それらについて候補者がどのように考えているかがわかりやすくなった。口先だけの議員は、化けの皮がはがれつつある。
結果がどうなるかは民意だけれど、ボクも慎重に検討して一票を投じたいと思う。投票日は京都の時代祭。この選挙によって、日本の『今』という時代が、新しい局面を迎えるかもしれないね。
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