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高羽そらさんインタビュー

SOLA TODAY Vol.409

ボクたちの世代は、職業に関して子供のころから特定のイメージを植え付けられてきた。終身雇用や年功序列が当たり前だった高度経済成長が子供時代だったから、偏差値の高い学校を卒業して、中央官庁や上場企業に就職することが、人生を成功させる最短ルートだと思い込まされている。

 

そうしたものは今になって崩れつつあるが、まだ日本人の心に根強く残っている感覚かもしれない。それは現代のアメリカでも同じらしい。

 

なぜ創造的職業の社会的地位は高くないのか?

 

日本の学校に比べて、アメリカの子供たちは創造性を高める教育を受けている、とボクは思っていた。個人の能力を重視した飛び級なんかもある。日本のような画一的な授業ではないことに、嫉妬を覚えていたほど。

 

ところが現状はそうでもないらしい。この記事に書かれているが、7歳の子供が職業体験の授業を受けた。そのとき教師が将来どんな仕事をしたいかと尋ねると「ゲームデザイナーになりたい」とその子供は言ったらしい。

 

だけどその教師は、もっと「本物」の仕事に就くことを勧めた。その教師が頭に描いている「本物」の仕事とは、投資銀行や経営コンサルタント、あるいは弁護士のような職業らしい。

 

アメリカの学校では、創造性を育てる授業が減っている。公立学校の予算が削減されたことにより、教師が時間を割いて生徒の創造性を育てるカリキュラムが組めない。それだけでなく、社会全体としても創造的職業に対する評価が低い。高校や大学で就職活動をすると、創造的職業を紹介される可能性は限りなくゼロに近いとのこと。

 

なぜなら創造的職業はリスクが高いから。

 

作家であれ、音楽家であれ、あるいはアート関連や科学者までも含めて、創造性を要求される仕事で成功するのは難しい。志す人は多くても、才能のある人たちが必死で努力を重ね、ようやくひと握りの人だけが成功を手にする。

 

ハイリスクハイリターンの典型的なパターンなので、成功者は多くの報酬を得ることになるが、圧倒的にそうでない人が背後に存在している。そんな厳しい世界に飛び込むのはやめて、もっと現実的な仕事を選びなさい。教師が言いたいことは、そういうことだと思う。

 

ところが時代は大きく変化している。アメリカだけでなく、日本でも弁護士の仕事が激減している。大金を稼いでいるのは一部の弁護士だけとなってきた。仕事にあぶれた弁護士たちは、多重債務の過払金処理等でなんとかしのいでいるという現状だ。

 

それは他業種でも同じで、堅実とされていた企業が倒産することは珍しくない。さらにAI等の進化によって、今後消えていく職業は数知れない。もはやどんな仕事にだってリスクは存在する時代になってきた。

 

一方でネットの普及によって、個人でも資金を集めることが可能になってきた。クラウドファンディング等を利用すれば、アイデア次第で資金を集めて行動に写すことができる。今までの社会の仕組みが、大きく変わりつつある。

 

そんな新しい時代に要求されるのは、創造的能力だと思う。

 

これからの時代は、新しい何かを生み出すという、クリエイティブな能力が求められる時代じゃないだろうか? 他人が与えてくれたものに依存するのではなく、自分が生み出したものを売り込んでいく。そしてそれらを他人の創造物とコラボさせることで、社会に新しい価値を提供できる時代になってきたと思う。

 

そういう意味では教育に関していえば、日本もアメリカも時代の流れに逆行しているのかもしれないね。といってもいきなり教育の仕組みを変えるのは、簡単なことじゃない。

 

そうなるとすでに社会に出ている人間が、新しい価値観を証明するしかない。そして実際にそんな事例がいくつも発生している。ボクたちは古い概念を速やかに手放して、意識を柔軟に保つ必要がある。そうでないと、新しい時代を証明する事例に気づけないからね。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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