SOLA TODAY Vol.438
「孤独死」という言葉は、どうも苦手。人間にはこうあるべきという理想的な死に方があって、その理想に到達できない人を揶揄しているように感じる。「孤独死」という言葉の背景には、人は大勢の家族に見守られ、感謝の言葉を伝え、穏やかに旅立っていくべきだという思い込みがある。
だけど人間の死なんて、究極的には孤独なもの。誰だって死ぬ瞬間はひとりぼっち。だから「孤独死」という言葉を忌み嫌うことで、死というものが本来持っている孤独という性質に向き合おうとせず、ただ目を背けているだけのような気がするなぁ。
そんな「孤独死」について、少し面白い記事を読んだ。
「孤独死」は不幸なことなの? 意外と知られていないメリットも
「孤独死」のマイナス面だけではなく、メリットを考察した記事。一般的な視点とちがう方向から攻めているので、なかなか面白かった。
「孤独死」のメリットがどんなものなのか、気になる人はこの記事を読んで欲しい。どう感じるかで、その人の生き方がわかるかもしれない。
ボクがこの記事で同意したのは、「孤独死」が抱える問題点。孤独に死ぬことが問題なのじゃない。他人にかける迷惑が問題だということ。記事から抜粋してみる。
『遺骸が何日も何週間も放置され、腐敗し、液状になって畳や床にしみこんでいく。当然、強烈な臭いが発生します。ハエが卵を産み付け、孵化してウジ虫になり、それが成虫となって大量のハエが発生する。死んでしまえば何も分からず何も感じないとはいえ、そんな中に自分の遺骸が放置されるのを想像するのはゾッとするでしょう。さらに言えば、死んでいく本人だけでなく、近隣住民に係わる公衆衛生上の問題でもあります。賃貸住宅であれば、家主にも大きな迷惑と負担をかけます』
リアルな表現だけれど、まさにこのとおりだと思う。「孤独死」の問題点は、遺体が放置されてしまうこと。家族や友人がいなければ、誰も死んだことに気づいてくれない。そして時間が経てば経つほと、周囲の人に迷惑をかけることになってしまう。
あの有名な女優だった大原麗子さんだって、亡くなってからすぐにはわからなかった。ましてや一般の人なら、ひどい臭いが発生するまで気づかれないことが多いだろう。
ボクたち夫婦は子供がいない。猫のミューナと3人暮らしだけれど、いつかは別れがくる。まずはミューナだよねw
だって猫だけを残してボクたち夫婦が旅立つわけにはいかない。最低条件として、ミューナを見送ってあげることは必要。だから最終的にボクか妻のどちらかが、入院するような病気をしなければ、いわゆる「孤独死」をする可能性が高い。
だからこそ、ボクは真剣にこの問題について考えている。ミニマリスト的な生活をしているのも、そのことが理由のひとつでもある。最終的には弁護士等の専門家に依頼して、生存中に後見人としての契約をしておくつもり。
時代のニーズが高まっているから、そうしたことに対応する民間企業が登場している。生存確認の「見守りサービス」的なことから、死後の火葬や遺品の処分等、周囲の人にできるだけ迷惑をかけないような体制を取っておきたいと思っている。
この問題さえ解決しておけば、「孤独死」なんて気に病む必要はないから、不必要なストレスから解放される。そうなると意外に長生きしてしまうかもね〜w
『高羽そら作品リスト』を作りました。出版済みの作品を一覧していただけます。こちらからどうぞ。
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