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高羽そらさんインタビュー

湯を沸かすほどの熱い愛

今日は朝から気持ちのいい青空が広がっている神戸。相変わらず寒いけれど、太陽の光を見ているだけでいい気分になれる。

 

気分がいいのは、行き詰まっていた書き直しのアイデアがピタリとハマったから。今年の春に書いた小説のリノベーションで、大きく進路変更したので悩んでいる部分があった。昨晩もずっと考えながら布団に入ったが、どうしてもいいアイデアが出てこない。

 

あきらめて眠ることにした。だけど人間は無意識に頭を使っているんだろうね。まだ暗い明け方に目覚めたとき、完璧に解決してくれるアイデアがあふれてきた。忘れないようにあわてて枕元のスマホを手に取り、メモに残した。

 

そのアイデアを今日の午前と午後で書き上げたので、とっても気持ちよく過ごしている。とりあえず課題を明確に意識して、ぐっすり眠るのはいいことなのかもしれない。昨晩は風呂のなかでも悩んでいたから、今夜はのんびりと湯船につかれそう。

 

そんなお風呂が登場する素敵な映画を観た。いや〜、もう泣いたよ。劇泣きした。噂には聞いていたけれど、こんなすごい映画だとは思わなかった。

 

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『湯を沸かすほどの熱い愛』という2016年に公開された映画。昨日地上波初放送というCMを見て、気になっていた作品だったので録画しておいた。ネタバレしちゃうので、新鮮な気持ちでこの映画を観たい人は要注意。

 

銭湯を経営していた一家だけれど、妻と娘を残して夫は失踪。その妻の双葉を宮沢りえさんが演じている。娘の安澄を演じているのは、杉咲花さん。

 

いじめにあって不登校になりそうな安澄を、母の双葉は力強く生きさせようする。わたしの遺伝子を受け継いたあなただから、と娘を励ます。そのかいあって、娘は逃げずに正面突破していこうとする。本当に素敵な母と子のドラマから始まる。

 

だけど双葉は余命2ヶ月だと医師に宣告される。このままでは娘が一人になってしまう。そこで彼女は行動を起こす。失踪した夫は浮気相手とのあいだにできた小学生の娘と一緒に暮らしていた。その浮気相手は夫と娘を捨てている。

 

自分の命が残り少ないことを伝えた双葉の勧めで、家族4人の生活が始まり、夫の失踪で閉めていた銭湯も再開される。ところが物語は意外な方向へと進む。なんと安澄は双葉の実の娘ではなかった。結局双葉は、夫の腹ちがいの娘を二人預かっていたことになる。

 

とにかく宮沢りえさんの演技が素晴らしい。この映画を観て、彼女は天才だと思った。死の恐怖に怯えながらも、家族に強く生きて欲しいと必死になって『今』を生きている。そしてその思いを知った夫役のオダギリジョーさんも、妻の願いを叶えようと奮闘する。ピラミッドがキーワードになるけれど、そのシーンを思い出すだけで号泣してしまいそう。

 

そして忘れてはいけないのが、安澄を演じた杉咲花さん。この映画は彼女の演技なしには語れないと思う。若いのに素晴らしい感性を持つ女優さんだよね。

 

ラストは予想外だった。銭湯を物語の舞台に作者が選んだ理由がそこでようやくわかることになる。このラストは賛否両論が分かれると思う。

 

だって亡くなった双葉を銭湯のボイラーで火葬するんだからね。そしてそのお湯につかって登場人物たちが癒されるシーンで終わる。生理的な部分で拒否反応を覚える人が多いかもしれない。

 

でもボクはとても素敵なシーンだと感じた。『死』というものは忌むべきものじゃない。人間というのは還元すれば、物理学的にはエネルギーであるとも言える。双葉の肉体によってお湯を沸かすことで、彼女の熱い愛が象徴されている。

 

『死』という概念を、美しく昇華させたシーンだと思う。双葉という女性の人生は、それほと熱いエネルギーと伴ったものだったということ。フィクションの世界だからこそ表現できることだろう。映画という芸術において、最高のエンディングだったと思う。本当に素敵な映画だった

 

decoration/dcr_emoji_238.gif『高羽そら作品リスト』を作りました。出版済みの作品を一覧していただけます。こちらからどうぞ。

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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