本当に欲しいプレゼント
一度完成させた小説を、設定を含めて大幅に書き直すのは、地質調査をやっていないトンネル工事のよう。せっかくトンネルが完成しているのに、まったくちがう場所を起点にして新しいトンネルを掘っているのと同じかも。
とりあえず直感にしたがって掘っているから、大量の地下水は湧き出すし、落盤はするしで、年末だというのに全身傷だらけになっている。無謀なことを始めたなぁと少し後悔しつつ、心の別の部分では割と楽しんでいる。
ようやく大きな落盤事故を復旧させて、今日はその先まで掘り進むことができた。うまくいけば年内には出口が見えるかも。それにしてもさすがに疲れたようで、ここ数日は歯が痛くなってきた。ボクの疲れのバロメーターは歯の痛みでわかる。歯医者さんに行っても異常がないので、おそらく神経的なものだろう。
そんな疲れた心を笑いで癒してくれる映画を観た。
『ジングル・オール・ザ・ウェイ』という1996年のアメリカ映画。もう何度も観た作品だけれど、クリスマス映画特集で放送していたので、久しぶりに観ることにした。アーノルド・シュワルツェネッガーが主演するコメディ映画。
シュワちゃんが演じるハワードは、一人息子と妻と暮らす男性。仕事は充実しているけれど、忙しくて息子との約束を守れない。そして困ったことに、『ターボマン』という大人気のフィギュアを、クリスマスのプレゼントとして買っておくのを忘れていた。
ところが人気商品なので、クリスマスイブの店舗はどこも品切れ。息子との約束を守るために必死になる父親の姿と、彼の妻と息子の心温まる交流を描いた作品。バカバカしいと思いつつも、よくできたストーリーに大笑いしてしまう。とても素敵なクリスマス映画だと思う。
結果として、ハワードは息子に人形をあげることはできない。だけどもっと大切なものをプレゼントすることができた。
それは父親としての『無償の愛』。なかなか粋なエンディングになっている。
この映画を何度も観ているはずなのに、息子役のジェイミーがジェイク・ロイドだということを意識していなかった。ジェイクといえばスターウォーズシリーズで、幼いころのダースベイダーことアナキン・スカイウォーカーを演じていた子役。
ボクのなかでこの二人がつながっていなくて、今さらながら驚いてしまった。人間の記憶なんていい加減なものだよね。このジェイク・ロイドが現在どうしているのか調べてみると、ちょっとショックなことになっていた。やぱり有名な映画の子役というのは、いろいろトラブルが起きやすいんだね。
ちなみにボクもこの映画と同じで、本当に欲しいブレゼントは『アイ』なんだよ!
もちろんん『愛』も欲しいけれど、もっと欲しいのはMacBook Airのキーボードで使えなくなった『I』のキー。あぁ、仕事がやりにくいから、マジで『I』が欲しいよ〜〜!
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