SOLA TODAY Vol.521
現代社会は、ストレス要因となるものが蔓延している。格差社会だと言われたり、ネットでのいじめも問題になっている。そんな人間にストレスを強いるものとして、もっとも強いものは『孤独』ではないかと言われている。
実際にその『孤独』について、研究した人がいる。
その人はライス大学のクリストファー博士。213人の健康な被験者を対象にして、ある実験を行っている。
実験前のアンケートで、自分が社会で孤立していると思うかどうか等の質問に答えさせている。そしてライノウイルス39という風邪のウイルスを摂取させ、ホテルの部屋で別々に５日間も隔離して観察を行った。
その結果、「孤独な人ほど病気の症状が悪化する」ということが明らかになった。孤独だと感じている人のほうが、そうでない人より風邪の症状が強く出て、さらにこじらすようになったとのこと。
その理由として考えられるものに、二つの仮説があげられていいる。記事から抜粋してみよう。
『一つは孤独を感じることでストレスのレベルが高まり、ストレスが原因で高血圧、不眠症、消化機能の低下などを引き起こす結果、健康を害するという説です。もう一つは、孤独を感じることで免疫機能が低下して、病気を引き起こすという説です』
この仮説を裏づけるものとして、カリフォルニア大学のコール博士の研究も紹介されている。人間の免疫機能は、ウイルスと細菌に対応する２つの機能に分かれているらしい。だけど同時に使用することができない。
基本的にウイルスに対応するようになっているけれど、細菌にさらされると切り替わる。だけど孤独を感じている人は、細菌にさらされているときと同じような状態になって、ウイルスに対応する免疫が機能しなくなっている。
この記事でもまとめられているけれど、孤独が不快でつらいと感じるのは、身体から発せられた警告なんだろうね。傷を負ったときに『痛い』と感じるのと同じだと思う。
ここで取り上げられている『孤独』というものは、絶対的な指標ではない。同じ状況におかれても、孤独だと感じる人と、そうでない人に分かれる。あくまでも相対的なものであって、その人の感覚しだいだということ。
ボクが中高生のころ、他人より孤独に敏感だったように思う。だから自衛本能が働いたせいか、孤独であることを好むようになった。ある意味コミュ障なのだと思うけれど、独りでいることにあまり苦痛を感じない。どちらかといえば、大勢の人と関わるほうがストレスかもしれない。
要するに身体に不調をきたすほどの『孤独』は、その人の感覚に左右されるということ。適度なストレスが好影響を及ぼず場合もあるからね。
ボクは『孤独』という言葉が好きだ。それは『独りあること」であると理解している。人間にとってつらいのは『孤立』だと思う。『孤独』と『孤立は』、似て非なるものではないだろうか？
そういう意味で言うと、『ワンネス意識』を体得した人は、『孤立』を覚えることがないだろうね。すべてがひとつであることを理解しているから、他者から切り離されていると感じることが、錯覚であることを知っている。
スピリチャルが本来目指すものは、究極的に言えば『この意識』にあるんだと思う、。
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