風呂掃除から学べること
今日は久しぶりの雨。ここのところ強い寒波だったので、降っても雪ばかりだったからね。
買い物に行く日の雨は辛いが、こればかりは仕方ない。風が弱いので助かったけれど、かなり本降りの雨だった。
でもそれほど濡れたわけじゃない。だけど身体はそこそこ冷える。こんな日に楽しみのは、温かいお風呂。今夜もゆっくりお湯に浸かって、ヌクヌクになりたい。
そんなお風呂につきものなのが、風呂掃除。以前にもブログで書いたけれど、我が家はお風呂掃除にルールがある。風呂へ最後に入った人が、風呂からあがる前に掃除をする。だから妻と交互の順番で入るので、2日に1度は風呂掃除をする。
我が家の風呂掃除は徹底していて、水分をすべて拭き取ってしまう。浴槽だけでなく、掃除が済めば床や壁まで水分を拭き取る。お風呂に入る前と同じ状態にして掃除が終わる。
これが意外に時間を食う。普通にやれば20分くらいだけれど、のんびり考え事をしながらやっている。30分近くもかかることがあった。ボクの今年のテーマは生産性の向上。時間を有効活用することがその主な目的だから、当然ながら風呂掃除の時間も短縮したい。
だからと言って、手を抜いて時間を短くするのは本意じゃない。今まで同じレベルを維持しながら、かつ時間短縮する。そこで今年の1月くらいから、いろいろと試みている。
まずやったことは、身体を動かすスピードを倍にすること。自称『倍速掃除』と宣言していて、いつも妻に失笑されている。とにかく手を早く動かす。結構ハードで、息が切れてくる。時間を計測すると、約15分で今までと同じ掃除ができるようになった。
ところがある日、気づいたことがある。時間を意識すると、つい時計ばかりに目が行く。あっ、この前より遅いペースやん。そう思うと、つい掃除の質が落ちてしまう。焦ってしまうので、先に進もうとばかりする。これでは手を抜いたのと同じことになってしまう。
最終的に到達した結論は、時間と質のバランスを取るということ。そうでないと、本当の意味での生産性の高さは実現できない。
そこで考えたのは、時間を意識する日と、質を意識する日に分けてみた。時間を意識する日は、徹底的にスピードにこだわる。反対に質を意識する日は、徹底的に掃除の出来上がりにこだわる。
それを交互にくり返していると、やがて不思議なことが起きる。どちらかを意識しているようで、無意識にもう一方を考えている。時間を気にしつつ、掃除の質にも神経が行くようになってきた。つまりより効率よく動けるようになる。
たかが風呂掃除、されど風呂掃除。マジでそう思った。いわゆる職人さんと呼ばれる人は、こうして技術を高めていくんだろう。時間と質は相反するようで、実は強い相関関係を持っているということ。そこに気がつく段階まで、自分を追い込めるかどうなのだろう。
そしてこのことは、仕事にも共通する。ボクのように文章を書くことにおいても、時間と質のバランスが求められる。どちらかを意識するのではなく、それらがうまく両立することで、より素晴らしいものが生まれてくるような気がする。
風呂掃除のようなことでも、学べることがあるんだね。どんなことも真剣にやってみる価値がある。風呂掃除から、そんなことを教えてもらえたような気がしている。
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