文春砲の秘密がわかった
今日は時間を効率的に使えている。なぜなら、週に1度の断食日だから。
先日もこのブログで書いたけれど、食事の時間がないというだけで、かなり生産性が上がる。つまり、ボクの普段の生活にはまだまだ無駄があるということ。
食事の準備や後片付けに要している時間は、それほど多くない。だけどそれがないというだけで、イメージしている以上の時間が使えるような気持ちになってしまう。それは食事の時間を言いわけにして、無駄に消費している時間があるからだと思う。
週に1度、自分の時間を見直すのはいいことだと感じている。ただ単に断食するだけではなく、生産性そのものをヴァージョンアップする機会にできたらいいなと思う。ちょっとだけ、コツがわかってきたような気がする。
そんな生産性の高さを、強烈なパワーで見せつけられた本を読んだ。
『「週刊文春」編集長の仕事術』新谷学 著という本。
あの「文春砲」で有名な、週刊文春の編集長さんが書かれたビジネス本。
週刊文春が嫌いな人は多いかもしれない。ボクも個人的には好きじゃない。読もうと思ったことはないし、ネットで騒ぎになっていても、基本的に無視している。それでも記事を目にしてしまうから、その影響力の強さは半端じゃない。
そんな週刊文春が嫌いな人でも、この本はかなりおすすめ。とてもいい本だと思う。特に職場で管理職の立場にある人は、ぜひ読むべきだと思う。ここで述べられているノウハウは、かなり参考になると思う。
これを読むと、あれだけのスクープを独占している理由がわかる。いくつもノウハウがあるけれど、もっとも印象に残っているのは実力主義だということ。編集部には文藝春秋の社員と、1年契約の記者が混在している。
だけど両者の扱いは、基本的に同じ。一人あたり5本のネタを持ってくるのがノルマになっている。そしてそのネタが採用されると、その記事を書くことができる。自分の記事として、全国の人が読むことになる。それは新人でも、ベテランだも条件は同じ。だから誰もが必死でネタを探す。
反対にネタが採用されないと、他の記者の補助をすることになる。極端な話、先輩記者が新人のアシスタントをすることもある。業種にもよるけれど、他の企業ではなかなかできることではないだろう。
だったら、どんなネタが採用されるのか?
その条件は「サプライズ」と「クエスチョン」とのこと。
まずは読者を驚かせること。芸能人や政治家の不倫ネタは、まさにこの驚きを狙っている。さらに読者に疑問を覚えさせることが大切。なぜあのタレントが? いったい事実はどうなっているの? そんな疑問を喚起できれば、読者は週刊文春を手にすることになる。
本当によく考えられていると思い、感心するしかなかった。文春砲の秘密は、組織づくりにもある。どんなスクープでも、記者たちの連携がなければ読者に届けられない。そのための組織づくりは大切。この本に書かれているノウハウは、どんな企業もマネするべきだと感じた。
この本を読んでもっとも強く思ったこと。それは、一般大衆が「サプライズ」や「クエスチョン」を求めるから、文春砲が炸裂するということ。週刊誌サイドを非難しているような人が、実はそのスクープを生み出している元凶だったりする。誰もが無視すれば、週刊誌は消えるしかない。
そう思うと、人間というのは他人の不幸が面白いのだろうね。著名人が糾弾されるのを見て、自分の幸せを感じているのかもしれない。そんな人たちが存在する限り、文春砲はなくならないと思う。この本を読んで、そのことを実感した。
『高羽そら作品リスト』を作りました。出版済みの作品を一覧していただけます。こちらからどうぞ。
コメント (0件)
現在、この記事へのトラックバックは受け付けていません。
コメントする