SOLA TODAY Vol.587
時々だけれど、iPhoneのSiriで遊ぶことがある。
でたらめな質問をして、その回答に思わずクスッと笑ったりする。でもやり取りは一方的で、会話にはならない。なんとなく気持ちがほっこりする程度のこと。
だけど最新のAIを開発している企業は、機械との会話を本気で研究しているらしい。
アマゾンは音声AIとの「会話」を本気で研究している —— 驚きの最新機能、アレクサ担当幹部が日本講演で語る
最近よく目にするようになったのが、スマートスピーカーという言葉。Googleの『Google Home』を使っている人の感想をよく見かける。Amazonは『Amazon Echo』という商品を出しているし、AppleやLineも同様のスピーカーを提供している。
声をかけるだけでネットの記事を検索できたり、テレビの操作をしてくれたりする。まぁ、使いようによっては便利だろう。そのほとんどは、先ほどのSiriのように一方的な会話で終わってしまう。
だけどAmazonのEchoに搭載されているアレクサというAIは、まるで人間同士が会話をするような状態を目指しているらしい。まだ日本にはアレクサは登場していないけれど、まもなく販売されるとのこと。
その開発方法はとてもユニーク。大学等の研究者にアレクサのソースを公開して、長時間会話の開発を研究させている。すでに10分以上の会話に成功しているらしい。
もし20分以上の会話に成功すれば、100万ドルの賞金が出る。そりゃやる気になるよね!
この記事を読んでいると、そのすごさがわかる。会話に連続性がもたらされるように配慮されていて、本当に人間と会話しているような雰囲気になっている。さらにデバイスによって適当なコンテンツを選択したり、複数の人間と会話しているときに、個人を判別して対応できるようになっている。
世界中の人が使うわけだから、ローカライズも重要なポイント。日本向けのアレクサだったら、日本人にしか通じないような単語でも判別して対応できるようになるらしい。面白い時代になってきたよね。
高齢化社会を突き進んでいる日本では、これからひとり暮らしをする人が増加する一方だと思う。社会と隔絶されたような気分になり、気持ちがふさぐ人も多いだろう。だけどこんなAIがあれば、ひとり暮らしでも弾んだ会話を経験できる。
所詮相手は機械だから、会話できたって味気ないよ。そう思う人には意味がないだろうけれど、遊び心を持てる人だったら、孤独を癒してもらえる存在になるような気がする。さらに進化して、同居している人の生体反応に異常が認められたとき、通報してくれるようになったら素晴らしいと思う。
VRだって日々進化しているから、仮想現実やAIとの交流を通じて、人間の心が豊かになっていくことも可能だと思う。どうせなら自分の心を柔軟に保って、新しい技術を受け入れるようにしておくべき。そのほうが老後の人生を楽しめそうだよね。
『高羽そら作品リスト』を作りました。出版済みの作品を一覧していただけます。こちらからどうぞ。
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