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高羽そらさんインタビュー

SOLA TODAY Vol.655

見知らぬ誰かが、もしあなたの財布から1円を盗んだとしよう。あなたが警察に突き出して訴えたら、犯人は窃盗罪として送検される。

 

ところが同じことを中国でやれば、逆にあなたが警察官に追い返されてしまうらしい。

 

「法律違反だが犯罪ではない」が成立する中国

 

中国に窃盗罪という概念がないわけじゃない。法律として明文化されている。だけど法律の適用方法がまったくちがう。

 

日本人は善と悪の線引きにうるさい。先ほどの例は極端だけれど、1円でも盗めば窃盗罪であることは日本人の感覚として理解できる。日本人は『線』にこだわる民族と言っていい。

 

ところが中国の人は『量』にこだわる。1円を盗めばたしかに法律違反だけれど、それは犯罪じゃない。そういう見方が一般的で、警察もそれに準じた行動を取るらしい。つまり盗んだ事実よりも、『いくら』盗んだのかが問題になるということ。

 

これは日本人には理解しづらい合理性だと思う。法律違反がどれだけ社会に影響を与えたか、個人に損害を及ぼしたか、その『量』で判断しようということ。何がなんでも法律違反だとして送検することはない。

 

面白いよね。ボクとしても馴染めない発想なんだけれども、心のどこかで納得している。だって道端で100円玉を拾ったら、警察に届けるだろうか? 

 

ボクはそんな面倒なことはしない。そのまま財布に入れてしまう。だけど日本人の感覚としては、どこかうしろめたいものは残る。犯罪であるのは事実だから。

 

中国では実際にどの程度盗まれたら犯罪になるのか? 記事から抜粋してみよう。

 

一、“金額が比較的大きい” 500~2000元

 

二、“金額が巨額” 5000~2万元

 

三、“金額が特別に巨額”  3~10万元 (1元は約17円)

 

これはおおよその目安らしいけれど、この基準で判断される。最初は懲役3年以下か罰金、次が懲役3年以上10年以下か罰金、3つ目だと無期懲役や財産没収という厳しい処罰が下される。

 

だから窃盗だと言って、罪が軽いということではない。この記事でも紹介されていたけれど、過去に自転車を200台以上盗んで売りさばいいていた女性が、なんと死刑を宣告されたこともあるそう。日本では考えられない。

 

たしかに違和感を覚えるのは事実。でもボクの感覚としては、この合理的な解釈のほうが心にフィットする。日本で芸能人が不祥事を起こしたとき、以前のように活動するにはかなりの困難が伴う。

 

一度でも法律を破れば、カムバックすることが難しい。それは『線』にこだわる日本人独特の感覚だと思う。もし中国の人なら、本人が罪を償い、その後もまっとうに生きているなら、以前のようにファンは応援するしテレビにも姿を見せるだろう。それは合理的に考えて、とても自然なことだと思う。

 

同じことをやっても、国によって対応がちがうのは興味深い。『罪と罰』の相関関係は、それほど恣意的ものだということだろうね。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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