SOLA TODAY Vol.661
新しい技術が爆発的に広がるためには、起爆剤となるきっかけが必要。それは先行者利益となって多額の利益を産むことになる。
キャッシュレス後進国の日本において、主流となりつつあるのがQRコード決済。新しい技術ではないけけれど、中国の影響で日本においても注目されている。
おそらくここ1〜2年で、QRコード決済をリードする企業が決まりそうな雰囲気。いや、もしかしたら勝負は決まったかもしれない。
メタップス、QRコード決済手数料「0.95%」業界最安値の衝撃 —— キャッシュレス化の起爆剤になるか
日本でQRコード決済のネックとなっていたのは手数料。導入する小売店にとって、かなり神経質になる部分だろう。すでに楽天やLINEがQRコード決済を導入しているが、手数料は3%前後となっている。
ところがそのシェア争奪戦に、メタップスが大胆な武器を持って切り込んできた。なんと手数料が0.95%とのこと! この差はデカすぎる。
利用者は「pring」というアプリをインストールして、店舗に設置されたQRコードを読み込んで決済する。店舗側の初期費用は無料とのこと。当面は法人を中心にして導入を進めるけれども、いずれは個人商店とも契約を進めるらしい。
小売店にしてみれば、3%と0.95%の差はとてつもなく大きい。もし他の企業が対抗しなければ、メタップスが一人勝ちしそうな予感がする。結局は、思い切った行動に出た企業が業界をリードするということだろう。
もしこの事業がうまくいけば、日本も一気にキャッシュレス化が進むかもしれない。ぜひとも、そうなって欲しい。現金決済なんてものが残っているから、脱税が起きる。行政も税収を確保するために、キャッシュレス化を後押しするべきだと思う。
以前にも書いたけれど、これからの企業はwin-winの精神が必要になると思う。他者のために動くことで、結果として会社に利益が返ってくる。その精神に基づいたメタップスの英断は、うまくいくような気がする。財布を持ち歩かなくてもいい時代が、それほど遠くないような気がしてきた。
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