SOLA TODAY Vol.663
スルーしようかと思ったけれど、やはりこの話題に触れておきたい。それはサッカーW杯の日本対ポーランド戦。
昨日1日だけでも数えきれないほどの意見が、ネット上を駆け巡っている。まさに賛否両論という状態。そんななかで、いい記事だなと思ったのがこれ。
決して博打ではなかった……賛否集まるポーランド戦西野采配の真相に迫る
この記事を読むと、西野監督が試合中にどれだけ葛藤していたかわかる。目の前の試合状況とコロンビア対セネガルの動向。そのあたりをにらみながら、後半に入っても果敢に攻めるサッカーをしていた。
ところがコロンビアが先制したことを知り、急きょ戦術を変更する。これが会場のブーイングを呼び、メディアから批判されることになった。でもこの記事を読んで、どれだけ緻密に計算したうえでの決断だったか想像できる。
ボク個人としては、西野さんの決断に心からの拍手を送りたい。批判を受けることを承知で、とてつもないギャンブルに出たわけだから。サッカーなんて5秒もあれば点が入る。もしセネガルが得点するようなことがあれば、元も子もなくなってしまう。
ただボクはこのことについて議論する気はない。結果として日本は決勝トーナメントに進むことができたのだから、次のベルギー戦で全力でゴールに向かう姿を見せればいいだけのこと。
ボクが今回の出来事で興味を持ったのは、この出来事が人々の人生観を浮き彫りにしたこと。吐き出される意見によって、その人の信念や価値観がわかって非常に面白かった。
かなり大雑把な感覚だけれど、ボクなりに感じた印象がある。西野監督の決断に賛同する人は、企業の経営者やフリーランスの人が多いように思った。こうした人たちは最優先する目的のために、批判や失敗を覚悟で思い切った行動に出ることがある。いや、そうせざるをえないことの方が多いだろう。
バッシングを覚悟のうえで、今求める結果に邁進する。腹をくくることを求められるし、失敗したら切腹する覚悟が必要。だから西野監督の決断が心に響いたんだと思う。
高いチケット代を払って試合を見ている観客の立場に経てば、ブーイングが出るのもうなずける。ボクも会場にいたら、不満に思ったかもしれない。だけどそのことによって決勝トーナメントに進めたことを知れば、やはりよかったと思うだろう。人間は複雑だよね。
昨日はネットでのやり取りを見ながら、いろんな人の立場を想像できて楽しかった。どちらにしても、今回の試合は日本のサッカー界で今後も語り継がれていくことになるだろうね。
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