オモロ過ぎる鳥類学者
今年の前半はかなり頑張って歩いてきたけれど、ついに今日の帰り道はバスに乗った。もう7月10日だからね。
我が家のマンションへ到達するには、反り立つ壁のような登り坂をはい上がらなくてはいけない。買い物した荷物を両手に持って、これを真夏にやるのは自殺行為。その日の午後の時間は疲労で潰れると思ったほうがいい。
例年なら6月中に少しずつバスへと切り替える。早い年なんか、5月から乗っていたときもある。だけど今年は一昨日まで歩いて帰ってきた。真夏でも往路は下り坂なので歩くけれど、復路をここまで歩いたのは久しぶりかも。
バスに乗って先日まで歩いていた登り坂を見ていると、やっぱ楽だなぁと素直に思う。9月のお彼岸くらいまでは、帰路はバスになるだろうな。この時期はどうしても足の筋肉が落ちやすいので、行き道の下り坂でしっかり足を使いたいと思う。
さて、めちゃくちゃ笑い転げる本を読んだ。真面目なことが書いてあるんだけれど、著者の文章が面白すぎる。どれだけ吹いたことかwww
『鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。』川上和人 著という本。
地味な学問である鳥類学について、学者である著者が活動内容を紹介している本。このタイトルだと、著者は鳥が嫌いなのかと思ってしまう。だけど正反対で、めちゃめちゃ鳥が好きだと思う。そして生態系の破壊が進んでいる昨今において、鳥類を守っていくことを真剣に考えておられる。
著者は主に小笠原諸島の鳥類を研究されている。ある意味ガラパゴス化したところがあって、無人島にしかいない種が残されているから。だけど人間が関わることによって、絶滅に追い込まれている鳥類も多い。研究を重ねつつ、そうした鳥たちの保護にも努めておられる。
鳥が好きでない方にも、この本はオススメ。もし鳥が好きなら、是非とも読むべき本だと思う。鳥に対する深い愛情とリスペクトを感じる本だった。そしてとにかく文章が面白い。ボクにはとてもこんな文章を書けない、と真剣に嫉妬したからね。それほど笑ってしまう。
いくつも心に残るエピソードがあった。なかには決して笑えないようなものもある。だけど鳥たちは、あらゆる環境に適応して必死で生きている。この本を読んだあとに街を散歩していると、鳩やスズメ、そしてカラスを見かけるだけで愛おしく思った。
珍しいエピソードをひとつだけ紹介しよう。チョコボールのキャラクターであるキョロちゃんを知っているだろうか? もちろん架空の鳥だよね。
この鳥がもし実在していたとしたら、どんな場所で暮らし、何を食べて生きているかを、この著者が鳥類学の知識を通じて検証していた。これがなかなか笑える。適当に描かれたあのキャラのイラストだけで、ここまでイメージできるのかと驚いた。まぁ結論としては、正体不明の怪鳥なんだけれどねwww
とにかく楽しい本だった。鳥類学というものの存在を知ってもらうという著者の意図は、大成功なんじゃないかと思う。
『高羽そら作品リスト』を作りました。出版済みの作品を一覧していただけます。こちらからどうぞ。
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