この世界観が好きすぎる
今日も立たされ坊主の1日。朝から夕方まで、ずっと立ってパソコンに向き合っている。
昨日に書いたとおり、腰が痛いから。少しマシにはなったけれど、まだ椅子にすわって作業するのはつらい。腰痛は日にち薬なので、ぼちぼち治していくしかない。2〜3日もすれば、いつもどおり仕事ができると思う。
昨日のブログのくり返しなるけれど、立って書くと作業が進む。今日も新作小説が外の暑さにひるむことなく前進した。なぜ立って書くと効率がいいのだろう?
書きながら考えていて、なんとなくわかったことがある。その理由は立っているのが辛いから。
長時間立っていると、足が疲れてくる。リラックスしないので、早く作業を済ませたいと思ってしまう。それでダラダラしないで、一気に書き進んでしまうみたい。だから立つことに慣れてくると、すわっているのと進捗状況は変わらないかもしれないね。
今は異常に暑いし足も慣れていないので、その効果はしばらく見込めそう。だけど早くすわって書きたいのが本音。さすがに疲れてきたかな。
唯一立たないのが映画を観ているとき。今日も2時間ほどは横になって映画を観た。それがかなり変わった作品で、人によって大きく評価が分かれる映画だと思う。作品の名前は知っていたけど、今日が初見だった。
『ストレンジャー・ザン・パラダイス』という1984年のアメリカ映画。あえてモノクロで撮影されている。
ハンガリーの出身でニューヨークで暮らすウィリーが主人公。ある日クリーブランドに住む叔母から電話が入る。ハンガリーからエヴァという従姉妹がくるので、10日間だけ泊めてやって欲しいとのこと。
エヴァとウィリーは最初は反目するけれど、やがて打ち解けていく。だけど一緒に寝泊まりしているのに、恋愛関係にはならない。エディというウィリーの友人とも知り合うが、やがてエヴァはクリーブランドに旅立つ。
そうなるとなんとなく寂しい。そこでウィリーとエディの二人は、いかさまポーカーで大儲けした大金を抱え、1年後にエヴァへ会いにいく。エヴァはアメリカでの生活に慣れつつも、どこか不満を抱えていた。ボーイフレンドもいたけれど、もっとちがう場所で暮らしたいと願っていた。
そこでウィリーとエディは、叔母さんの家からエヴァを連れ出してフロリダへ向かう。バカンスを楽しむため。男性の二人はエヴァに好意を持っている。でも変な関係にならないのが面白い。
ところがフロリダでウィリーとエディはドックレースに手を出し、有り金をすべて失う。それで競馬で取り返そうとする。おいてけぼりにされて怒ったエヴァが海岸を散歩していると、麻薬売人の使いとまちがわれて、とんでもない大金を手にする。
それで「空港へ行く』と書き置きを残してモーテルを出る。競馬で資金を取り戻したウィリーとエディは、すぐにエヴァを追って空港へ向かう。どうやら故郷のブタペストの飛行機に搭乗したらしい
ウィリーも航空券を購入して、機内のエヴァを連れ戻そうと空港内に入る。エディは待っていたが、二人は戻ってこない。そろってブタペストに行ったんだと諦める。ところがエヴァは飛行機に乗ってなかった、というオチで終わる。
つまりウィリーはたった一人でブタペストに行ったんだよね〜〜!
独特の雰囲気で、ついクスッと笑ってしまう。短いシーンで編集されていて、いいリズムで物語が進んでいく。普通のドラマを期待する人は酷評するかもしれない。だけど小説のように行間を読むことが好きな人は、この映画にめちゃハマると思う。ボクもそのひとり。
この独特の世界観が好きすぎる。何度も観たいと感じさせる映画だった。
『高羽そら作品リスト』を作りました。出版済みの作品を一覧していただけます。こちらからどうぞ。