古典と現在の融合に感動した
今朝は急用があったので、朝のブログを更新できなかった。別に暑さでバテていたわけじゃなく、むしろ涼しかった。
気温的には26度を超えていて熱帯夜だったけれど、台風の影響で強い風が一晩中吹いていた。それでむしろ肌寒かったくらい。そして昼間も同じ風がずっと吹いていて、体感温度はかなりいい雰囲気。こんな夏なら、余裕で過ごせるんだけれどね。
過ごしやすい気温だと、つい鼻歌が出てくる。ここのところがボクの頭から離れない曲がある。気がつくと、サビの部分をつい口ずさんでいる。
それはビービー・レクサの『I’m a Mess』という曲。この曲がリリースされたときから、独特のメロディに惹かれた。それで何度も聴くようになった。かなり不思議な雰囲気で、歌詞を見て納得。どうもメンヘラ女性がテーマになっているみたい。そして最近になって、ようやくこの曲のビデオクリップが公開された。
ボクのイメージどおりの内容で、かなり変でヤバい。この映像を見たら、さらにこの曲にハマってしまった。ちょっと変な世界を体験したい人は、この映像を見てはいかが? ハマるかもよ!
さて、もうすぐ7月が終わるけれど、昨日千秋楽を迎えた歌舞伎がある。東京の歌舞伎座で行われていた『七月大歌舞伎』。メインで出演しているのは、この親子。
市川海老蔵さんと長男の堀越勸玄くん。勸玄くんはまだ5歳なのに、昼と夜の部に出演して3つもの役を演じている。さすが未来の市川團十郎だよね。
昼の部は豊臣秀吉の物語で、夜の部は源氏物語という演目だった。昼の部は古典的な歌舞伎なんだけれど、夜の部の源氏物語はちがう。古典と現在が見事に融合した舞台演出になっている。
まるで見たように言っているけれど、歌舞伎座に行ったわけじゃない。実は夜の部の源氏物語がAbemaTVにおいて期間限定で放送されていた。ダイジェスト版なんだけれど、ボクはそれを見てマジで感動した。
歌舞伎にオペラと能が組み込まれている。外国人のオペラ歌手の歌に合わせて、光源氏の海老蔵さんが舞を見せている。これだけでもかなり驚く。
でもボクも最高に感動したのは、プロジェクションマッピングを使った舞台。これは本当にすごい。スマートフォンの画面を見ながら、本当に平安時代へタイムスリップしたような気分になる。
歌舞伎は古典芸能として位置付けされている。だけど本来はちがう。常に今の時代を取り入れていくのが、歌舞伎という芸能が持っている宿命だと思う。逆に言えば、古典に固執すれば進化しなくなる。それは歌舞伎じゃない。
古典を守りつつも、可能な範囲で新しい世界観を取り入れていく。そうして歌舞伎全体が進化していくんだと思う。この源氏物語を見て、まさにこれがそうだと確信した。海老蔵さん、相変わらずカブいているよね。これでこそ歌舞伎役者だと感じた。
そして勸玄くんは、本当に可愛かったなぁ。幼いころの光源氏を演じていたんだけれど、母を亡くしたという設定は彼の現実世界と同じ。それだけに胸がジンとしてしまった。よく1ヶ月ものあいだ、体調管理して休まずに舞台を続けたと思う。大したもんだわ。もちろん周囲の大人は大変だったろうけれどね。
久しく歌舞伎を生で見ていないので、劇場に足を運びたくなった。
『高羽そら作品リスト』を作りました。出版済みの作品を一覧していただけます。こちらからどうぞ。