男の嫉妬はみっともない
ターミネーターのように『アイル・ビー・バック』と言ったかどうか知らないけれど、猛暑が帰ってきた。それも週末から１週間ほどは７月のような酷暑になるらしい。マジで勘弁して欲しい。
外を歩いていても、ここ数日の暑さとちがうのをはっきり感じた。まだ８月に入ったばかりだから仕方ない。それはわかっているけれど辛い。
今日のツイッターにも書いたけれど、タイムマシンがあるなら10月１日に一瞬で行ってしまいたい。だけど不安がある。
９月末締め切りの今の新作小説が、その時点で完成しているかどうか心配。もし１回きりしかタイムマシンが使えないとしたら、10月に移動する勇気がない。あはは、ごめんできひんかったわ、と未来の自分に言われたらショックすぎる。とてもじゃないけれど自分を信用できない。
仕方ないので、今日も汗を大量にかきながら仕事をした。なんとか乗り切るしかない。気持ちよく10月１日を迎えるためには、今の積み重ねしかないからね。やりきった充実感なしに作品だけが手元にあっても、愛情が湧いてこないと思う。そして『書く』楽しみも奪われてしまうことになる。
苦労しないとわからないことは多い。暑さに向き合うから、涼しさに感謝できる。危機に陥って、恋人の本性を知ることもある。まさにそのことをテーマにした映画を観た。
『アトラクション 制圧』という2017年のロシア映画。もしかしたら、ロシア映画を観たのは初めてかもしれない。
写真にあるとおり、SF映画になっている。期待しないで観たけれど、この宇宙船が墜落する冒頭のシーンはかなり迫力があった。これがあったので、最後まで観る気になったと思う。そういう意味では、中盤から後半にかけてツッコミどころの多い作品だったことはたしか。
簡単に言うと、宇宙人は地球に侵略しにきたわけじゃない。どちらかといえば、野蛮な地球人を監視していた。ところが想定外の隕石が衝突したことでシールド機能がオフになり、地球人に見つかってしまう。
ところが馬鹿で野蛮な地球人。なんとその宇宙船を撃墜してしまう。放っておけば帰ったのにロシア軍が撃墜したことで、宇宙船は墜落して200人以上の人間が犠牲になってしまう。
またそれを逆恨みするのが野蛮な地球人。民衆たちは「地球は我らのもの」をスローガンにして、宇宙人を抹殺しようとする。ロシア軍はどうにか中立を守ってきたが、ロシア軍司令官の娘が起こした事件で話がややこしくなってしまう。
その司令官の娘はユリアという高校生。恋人がいたけれど、墜落した宇宙人と知り合う。そして人間とほぼ同じ姿で、心優しい宇宙人を愛してしまう。
そこで恋人の男は嫉妬する。まぁ当然だろう。だけどその嫉妬が半端じゃない。民衆を扇動して宇宙船を攻撃させたり、自らが宇宙人の戦闘スーツを着て、ユリアと宇宙人を殺そうとする。ただでさえ地球人は野蛮でアホな民族なのに、その男の嫉妬心が火に油を注ぐことになる。
男の嫉妬はみっともない。きっとこの映画の宇宙人はそう思っただろうwww
というような、ハリウッド映画ではちょっと見れらない展開になっていく。映画としてはまぁまぁだけれど、映像が美しくてボクはとても楽しく観ることができた。不死である宇宙人が『死』に憧れるという設定もいい。
押しつけがましくなく言いたいことは伝わってきたので、それなりに完成している作品だと思った。俳優さんたちの演技もすごくよかったしね。またいつかロシア映画を観る機会があったら、鑑賞してみたいと思う。
『高羽そら作品リスト』を作りました。出版済みの作品を一覧していただけます。こちらからどうぞ。
