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高羽そらさんインタビュー

SOLA TODAY Vol.702

子供時代に陰湿なイジメを受けたことはない。だけど、それに近い体験をしたことがある。

 

小学校4年生のころ、ボクは円形脱毛症になった。後頭部にくっきりと円形のハゲが白抜きの文字のように出現した。子供というのは残酷で、そんなおいしい状態を見過ごすことなどない。

 

授業中に教師に指名されて黒板に立つと、背後からクスクスと笑い声が聴こえてくる。あからさまにハゲという言葉も飛び交う。恥ずかしさと悔しさと怒りで、学校に来るのが苦痛でしかなかった。

 

それに輪をかけたように家でも笑い者にされる。自宅に帰って泣きつくと、その理由を知った継母が笑い転げた。もし優しく抱きしめられたら、ボクは不登校児になったかもしれない。幸か不幸か、自宅でも結果は同じだと諦めたことで、なんとか学校に通っていた。

 

不登校になる小学生の理由は様々だと思う。イジメもあれば、他人とのコミュニケーションの問題もあるだろう。理由はどうあれ、学校に行きたくない子供たちの心は、言い知れない不安感と不信感に囚われているはず。誰にも会いたくない。その気持ちが子供の思いの大半を占めていると思う。

 

だからこんなことをやられたら、ボクなら永遠へ学校に行きたくないだろう。

 

「学校きてね」「待ってるよ」不登校の子ども葛藤する「お手紙」問題

 

今の子供が不登校になると、クラスメイトからの手紙が届くらしい。

 

ところが手紙をもらった子供のほとんどが否定的で、困惑しているとのこと。

 

そりゃそうだろう。ボクなら怒りが爆発すると思う。ましてやクラス全員からの手紙でも届こうものなら、自分が犯罪者になった気分になるだろう。学校を休んでいることに罪悪感を覚えて、行かなければ、行かなければ、という気持ちになってしまうだろう。

 

同時に妙に冷めてしまうと思う。だってろくにしゃべったこともないクラスメイトから手紙をもらったところで、それが本気でないことは目に見えている。逆に書かされる立場になったらよくわかる。どうでもいいと思っている生徒に対して、「学校きてね」なんて本気で書けるわけがない。どうせ先生に言われたとおりに書いているんだろう。

 

手紙がダメだというわけじゃない。本当の親友で、心から心配してくれている生徒からの手紙なら、心に訴えかけてくるものがあると思う。でもそんな事例は、かなり少ないはず。

 

ここで問題になっているのは、教師の態度だよね。不登校の子供に対して、自分は黙って見ていたわけじゃない。ほら、こうして手を打っているでしょう。そう言わんばかりに、クラスの全員に手紙を書かせる。それが最悪のことだと気づくこともなく、教師としての体裁を守り、自己満足にひたっているだけ。

 

他者に対する想像力があれば、こんなことはしないはず。よほどのまぐれ当たりでなければ、効果はないだろう。むしろ悪化することになる。こんな記事を見ていると、学校というシステムがオワコンだなぁと感じてしまう。つい子供のころの心の傷を思い出してしまった。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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