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高羽そらさんインタビュー

SOLA TODAY Vol.709

公平という概念は、絶対的であるべきだと誰もが思うだろう。どんな人に当てはめても、同じ基準が適用されるのが公平ということ。相対的だと感じられる時点で、それは公平じゃない。

 

だけどその発想そのものが『絶対的』ではない。国によっては、公平というのは相対的なものであると考える人たちがいる。

 

大学受験に関する公平について、とても面白い記事を読んだ。

 

大学受験から読み解く華僑的価値観(公平さとは何か)

 

少し前に話題になった、日本の医大受験における女性差別。性別によって得点差をつけることに、ほとんどの日本人が憤りを感じた。ボクもそうだ。

 

教育の機会というものは、性別や出身地等の条件で格差が発生してはいけない。日本人としては普通の感覚だと思う。

 

だけど中国の人は、それが不公平だとは思わないらしい。中国における大学受験の価値観は、次のような公式になるらしい。

 

実力値=個人の能力+運+友人知人の総力

 

受験をするのだから、個人の能力は必要。勉強しない人が、大学に入れるわけがない。だけどどれだけ勉強を頑張っても、どうしても越えられない壁がある。

 

日本でいえば東大にあたるような北京大学や精華大学では、受験生の戸籍地によって合格枠がちがうらしい。地元優先ということが堂々と公表されている。例えばまったく同じ点数でも、北京出身の人は合格して、上海出身の人が落ちるのは当然だと思われている。

 

経済貧困地区に対しては支援という形で、成績が低くても合格できることもあるそう。つまり出身地によって条件がちがうということは、中国の人にとって当たり前となっている。だから『運』も実力のうちだということ。

 

合格しても授業料が払えないことがあるだろう。一部の優秀な学生向けの奨学金は設けられているが、一般の学生に対する日本のような貸与制度はない。つまりお金がない人は勉強できない。

 

だから友人知人を頼り、必死で授業料を工面する。それも実力値として加算される。だから日本の医大で女性が減点されたことについて、中国の人はそれほど違和感を持たないらしい。

 

この記事を読んていると、公平とは文化なんだと感じた。どちらがいいとか悪いじゃない。日本だって厳密なことをいえば、経済格差によって教育の機会は公平とはいえない。裕福な家庭の子供は学校や習い事の選択において、より多くの選択肢を享受することができる。そして、それは仕方ない、とほどんとの人が感じているだろう。

 

完璧な公平が社会において実現するのは難しいのかもね。その国の文化と複雑に絡みあいながら、独自の公平感が作られてくのだろう。そんなことを感じる記事だった。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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