言い訳チェッカーが欲しい
昨晩から今朝にかけての大雨はすごかった。７月の西日本豪雨のときのように、激しい雨の帯域が延々と続く。台風21号の雨が降ったばかりだから、雨の勢いに言葉にできない恐怖を感じた。
しばらくは雨が続くとのことで、今日も朝から雨。傘をさしての買い物は、晴れの日に比べてやはり疲れる。歳のせいで疲れやすいのかとも思ったけれど、湿度の高い日が続いているから気候のせいもあるだろうね。
ただどんな体調であろうと、天気が悪かろうと、やらなければいけないことはある。特に小説を書くということは本人次第だから、やらない言い訳を捏造しやすい。人間というのは言い訳上手な生き物だからね。
昔、ある心理学の本で読んだことがある。不動産等の契約に関して、とりあえず印鑑をつかせることは大きな要素になる。人間はきちんと契約するまでは迷う。いい面と悪い面を客観的に比較して、そのバランスを見極めようとする。
ところが印鑑をついてしまうと、ネガティブな面が見えなくなるらしい。自分が決めたことだから後悔したくない。その思いが強くて、自分の決断を後押しすることしか目に入らない。だから不動産業者は、とにかく印鑑をつかせようとする。それが無理でも、なんとか手付を打たせる。
ボクの好きな番組に『家ついて行ってイイですか』というものがある。終電に乗り遅れてた人に、タクシー代を払うから家について行くという番組。その人のプライベートに入り込み、人生を語ってもらおうという内容。
いろいろな人がいるけれど、ほとんどの人に共通していることがある。自分の現状を否定したくないから、過去の選択を肯定する人が多い。肯定といえば聞こえはいいけれど、実際には言い訳だったりする。本当は後悔しているけれど、そうするしかなかった理由があると語る。
まだ後悔が見えている人はいい。言い訳グセがついている人は、話していることが矛盾していても気づかない。とにかく言い訳がメインになっていて、必死になって自分の選択を肯定しようとしている。
個人差はあるけれど、これは人間の誰もが持っている性質だと思う。自分の過去の行為を客観的に見ることができない。過去を肯定的にとらえるということは、失敗から学ぶことも含まれている。失敗を失敗と認めずに言い訳で固めてしまうのは、決して肯定的だと言えない。
だけど言い訳をやらかしてしまうのが人間なんだよね。ボクだって無意識でやっていると思う。あぁ、あれは必然だったんだ、と言い聞かせていることも多いだだろう。もちろんそういうこともあるだろうけれど、客観的な視点がそこになければ意味がない。
だから『言い訳チェッカー』みたいな装置が欲しいと思う。スマートフォンのように携帯できで、言い訳を口にしたり心で思ったら、アラームが鳴るようなものがいい。その段階で視点を客観的なものに戻すことができるはず。
だけどその装置が普及したら、列車やバスのなかはうるさいだろうねwww
そのアラームをきっかけにして、カップルがケンカを始めたりするかもしれない。会社同士の交渉の場でも、アラームによって商談が決裂するかも。自分でも自分の本音がわからないから、人生は面白いのかもしれないけれどね〜！
『高羽そら作品リスト』を作りました。出版済みの作品を一覧していただけます。こちらからどうぞ。
