自己犠牲を支えていたもの
今日の大掃除はガスコンロの分解掃除と五徳の磨き上げ。普段使わない筋肉を酷使したせいで、午後になっても手が笑っているw
これで台所関係の大掃除は終わり。いい天気が続いているので、この調子でいけば外気に触れる大掃除は今月中に終わりそう。そうなれば部屋の内部ばかりなので、11月になって急に寒くなっても大丈夫。紅葉見物をする時間も取れそう。
ボクはへそ曲がりなので、他人が忙しくしているときに高みの見物をするのが大好き。その楽しみのために、時間を作って大掃除をしているようなもの。12月になって世間が大掃除に追われているころ、スッキリした部屋でその雰囲気を楽しむという悪趣味を今年も経験できそうwww
さて、タイトルは知っていたけれど、今日が初見の映画を観た。いやぁ〜、いい映画だったなぁ。久しぶりに感動で大泣きしてしまった。
『ギルパート・グレイプ』(原題:What’s Eating Gilbert Grape)1993年のアメリカ映画。
この写真の二人が誰なのかわかるだろうか? 右は若いけれど、ジョニー・デップだとわかる。さて左の人物は?
なんとレオナルド・ディカプリオだよ! まだ少年の雰囲気が残っているけれど、この映画で彼はアカデミー賞助演男優賞にノミネートされている。
アメリカの田舎町での物語。ジョニー・デップ演じるギルバートは、父を自殺で亡くし、母はそのショックで引きこもりの過食症になって、町中から笑い者にされるほどの肥満体になっていた。母、姉、妹、そしてレオナルド・ディカプリオが演じるアーニーという知的障害を持つ弟と暮らしている。
一家の稼ぎ手として食料品店で働きながら、アーニーの面倒をいつも見ている。とにかくすべにおいて献身的。どう考えても自分のやりたいことができる人生なんて望めない。家族のためにひたすら耐え、湧き上がる怒りの感情を抑え、自己を犠牲にして生きている。
そんなギルバートが、トレーラーで旅をしているベッキーという女性と出会う。車の故障でこの街にとどまっていた。ベッキーを愛することで、彼女に触発されて自分の人生を生きたいと思うけれど、やはり家族を思うとできない。見ていて、胸が痛くなるほど気の毒だった。
ギルバートの自己犠牲を支えているもの。それは家屋への強い『愛』だった。最後の最後まで、彼はその愛を貫く。母が亡くなったときも、彼女の死が街の人たちの見世物になることを嫌い、兄弟の協力で家ごと母を焼いてしまう。
客観的に見たら無茶苦茶だけれど、ずっと映画を観ているとそんなことは感じない。ギルバートの行動に心から共感できる。
そしてラストシーンがいいんだよね。家を焼いてから1年後。ギルバートはベッキーと一緒に旅に出る。ようやくこの街を出て自分の人生を生きようとしていた。だけどひとりじゃない。そこには愛する弟のアーニーもいた。なんて素晴らしいやつなんだろう。
この映画のジョニー・デップはマジで最高。彼の映画をいくつも観ているけれど、確実にトップ3に入る作品だと思う。そしてレオナルド・ディカプリオは天才としてか言えない。この知的障害のの役はすごすぎる。この彼の演技を見るだけでも価値のある作品だと思う。
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