SOLA TODAY Vol.771
既存システムに『反対』するという行為は、どこか蜜の味がするのかもしれない。それゆえ、一度ハマるとやめれらない。
パラダイムシフトというのは、当たり前であることを打ち破ることから生まれる。たしかにそうなんだけれど、闇雲に反対したからといって、新しいものが生まれるとは限らない。むしろ悪化させている場合もある。
『是々非々』という言葉が示すとおり、本来はその都度最善な方法を模索するべき。でも『反対』することの快感に酔いしれている人は、客観的な判断ができなくなっているように思う。
ヨーロッパではしかが大流行しているらしい。今年の上半期で感染者は4万1000人を超え、死者が40人も出ている。40人だよ!
その勢いはとどまらず、アメリカにまで侵攻しているそう。その背景となるのが、ワクチンの未接種。はしかのワクチンが自閉症になるという説が広まり、ワクチン接種を避ける人が増えた。
はしかワクチンと自閉症の相関関係は認められず、その説はまちがいだと明言されている。にもかかわらず、反ワクチン派の人が弊害ばかりを訴えるので、はしかウィルスは種の保存を伸び伸びと続けている。その結果、40人も亡くなっている。
ボクはワクチン推進派でも反対派でもない。先ほども書いたように、冷静に必要な事実を集め、是々非々で判断するべきだと考えている。だから闇雲にワクチンを進める声に反応しないのと同じくらい、反対の声にも客観的態度を維持したいと思っている。
ただどちらかといえば、反対派の言説に不快感を持つことが多い。特にスピリチュアル系の人に、やたらワクチンを否定する人がいる。医師の資格を持った人まで賛意を述べるから、優柔不断な人は翻弄されているように感じる。
ボクはそこに、ただ『反対』することへの快感が見えてしまう。その先鋒となっているのが子宮頚がんワクチン。世界各国で副作用の因果関係が否定され、日本で最初にけいれん等の報告をした医者までミスを認めている。なのに反ワクチンの声は止まらない。
その結果、命を落とすことになる人が出ているはず。防げたかもしれない病気なのに、『反対』というパワフルな魔法に幻惑された人は、冷静な判断ができなくなっているように思う。
ボクは医師でもないし医学的な専門知識もない。それでも冷静に情報を収集すれば、若い女性ならワクチンを接種するべきだという結論に至る。ワクチンだから副作用がゼロではないだろうけれど、どんなことにもゼロリスクなんてありえない。
それよりも救える命が多いほうに意識を向けるべきだと思う。はしかだって死ぬことがあるんだから。日本では風疹も流行している。反ワクチンを唱えるのは自由だけれど、そのなかには『反対』することだけに意欲を燃やしている人が存在することを、ボクたちは知っておくべきだろう。
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