SOLA TODAY Vol.785
ボクが生まれ育った京都は、11月なると観光客であふれかえる。春の桜の時期より、秋のほうが圧倒的に多い。そのうえここ数年はインバウンドの人たちが増えているので、完全にキャパオーバーとなっている。
昨日も関西のローカルニュースで特集されていたが、京都はオーバーツーリズムとなっているらしい。観光地が耐えられる以上の観光客が押し寄せている状態のことを、そう言うらしい。
清水寺付近のバス停はほとんどが満員通過だし、嵐山のメインストリートは歩行者天国のようになって人が道路にあふれている。京都が好きなのでたまに行きたくなるけれど、11月は極力近づきたくないというのが本音。
そしてインバウンドの人たちの増加で、かなり困ったことが起きている。
京都の境内で喫煙!?日本での「NG行為」が外国人に伝わらないワケ
なんと嵐山の天龍寺の庭園や、二条城でタバコを吸っている外国人が多数いるらしい。日本人にしたら驚くことだけれど、ヨーロッパでは割と普通のことだそう。
屋内施設はほぼ禁煙なので、ドイツあたりでは屋外でタバコを吸うのが普通になっている。そしてそのままポイ捨てらしい。だから日本に来てもその習慣があるので、屋外なら問題ないだろうと吸ってしまう。
マナーが悪いというよりは、文化のちがいだということ。喫煙以外にも、自転車をそのまま電車に乗せようとしたり、ペットを散歩感覚で車内に連れ込もうとする外国人もいるらしい。なぜならヨーロッパでは当たり前のことだから。
でも日本では折りたたみ自転車しか持ち込めないし、ペットはキャリーバッグに入れて別料金を支払うのが常識。これも文化や習慣のちがいだろう。
ただこれだけ日本に外国の観光客が増えてくると、見過ごすわけにはいかない。日本におけるNG行為を、もっと海外に向けて行政等が発信するべきだというのが、この記事の主旨。
たしかにそうだと思う。ツアー客なら添乗員が注意するだろうけれど、個人で旅行に来ている人には伝わらないことが多いだろう。ネット情報等を駆使して、日本のルールを拡散することは大切だと思う。
だけどそれだけじゃダメだよね。やっぱり観光客自身が、旅行先のタブーを知ろうとする意識を持つべきだろう。双方が歩み寄ることで、観光客も迎える側も気持ちよく過ごせる。日本人だって昔は海外で煙たがられていたんだから、あまりえらそうに言える立場じゃないだろう。
突き詰めて考えれば、これは人間関係の基本。国単位だけでなく、日本国内でも地域によって文化はちがう。ある地域で常識なことが、別の地域ではマナー違反になるかもしれない。
家族単位でも同じ。我が家の常識が、他の家の不常識なこともあるだろう。究極的には個人単位でも同じだと思う。他人とふれあうということは、自分の常識を押し付けるのではなく、まずは相手の常識を理解すること。そのうえで、こちらの常識も伝える必要がある。
その基本的な想いがきちんとあれば、この記事のようなトラブルは起きないよね。結局は他人に対する想像力が大切だということだろう。
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