SOLA TODAY Vol.805
窮地に追い込まれたとき、人間の真価が発揮される。
慌てふためくだけで何もできない人、周囲に怒りをぶつける人、嘆くだけで思考停止してしまう人。窮地の状況にもよるだろうけれど、ほとんどの人はそんなものだろう。
でも数は少ないけれど、そんなときに想定外の奇策を思いつく人がいる。先日にソフトバンクが通信障害を起こし、ある人がピンチに陥った。その対応策を見て、ボクには思いつかないだろうなぁと感心した。
財布を忘れて出掛けた先でソフトバンクの通信障害に遭遇 ピンチを乗り切った実録漫画に反響
ソフトバンクの通信障害は重大事故といってもいいレベルだった。大勢の人が混乱して、仕事に支障が出ている。なかでも宅配業者の人の嘆きは、かなり切実だった。
この記事で取り上げられている人は、どうやら漫画家らしい。都会に用事があるので自家用車でやってきて、カフェでランチをしていた。食事を終えて支払いをしようとしたとき、財布を自宅に忘れたことに気がつく。
この時点でかなりパニックになると思うけれど、親切な店員さんは財布を取りに行くのを了承してくれた。ところが困ったことに、財布がないのでコインパーキングの料金を払うことができない。つまり自宅に戻る方法がない。
Apple PayとSuikaはiPhoneに入れてあるので、電車を使うことは可能。だけど遠方まで出てきているので、時間がかかり過ぎてしまう。そこで近くに住む友人に連絡を取ろうと思ったけれど、ソフトバンクの障害で電話を使うことができない。ネットも利用できないので、他の方法を検索することも無理。
これは困るよね。もし用事が大切な仕事の打ち合わせだったら大変。時間をかけて財布を取りに戻っている場合じゃないかもしれない。
もしボクなら公衆電話で仕事相手にあやまって、電車で財布を取りに行くだろうと思う。場合によってはタクシーを使うかも。
でもこの人はめちゃユニーク。
なんとApple Payが使える本屋さんで本を買った。そしてそれを古本屋へ持ち込んで現金をゲットすると、そのお金で駐車料金を払ってことなきを得たらしい。本好きのこの人にとっては心苦しいことだったけれど、これしか方法が思いつかなかったそう。
邪道かもしれないけれど、ボクはこの人の発想が好きだなぁ。良し悪しは別にして、ピンチになったときにこんなユニークな方法を思いつくのは素晴らしいと思う。きっと普段から漫画を描いていることで、思考を鍛えているからだろうな。
こうした発想はある種の才能のように思えるけれど、実はちがう。普段からあらゆることをシミュレーションしているからこそ、とっさのときに対応できるんだと思う。何事もトレーニングだということだよね。
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