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高羽そらさんインタビュー

SOLA TODAY Vol.813

ボクが初めて書いた小説である『ゼロの物語』は、そのほとんどをカフェで完成させた。

 

その理由ははっきりしている。小説を書いたことのないボクにとって、他人の視線という適度な緊張感が必要だったから。まったく手探りで始めているので、どうして進めていいからわからない。だから部屋にこもって一人で書くと、ダラダラと怠けてできない理由を作ってしまう。

 

実際にカフェで書いてみると、思ったより居心地のいいことがわかった。他人の視線はあるけれど、それは自分だけに向けられたものじゃない。その他人との微妙な距離感が、かえって集中力を高めることになった。

 

自分の行く先が見えないとき、一人の世界に閉じこもっていると深みにはまる。だけど適度な距離を保った赤の他人が存在することで、どうにかして進む道を見つけようとする。

 

今でこそ小説の書き方はある程度身につけたので、自宅でも自分の気持ちをコントロールすることはできる。だけど当時は、そんな他人の存在が助けになっていた。

 

もしかしたらこの人も、同じような感覚だったのかな、と感じる記事を読んだ。

 

29歳、人生に詰んだ元アイドルは「赤の他人のおっさん」と住む選択をした|大木亜希子

 

この記事は昨日のネットで話題になっていたので、読んでみてその理由がわかった。著者の心の動きがうまく表現されているので、共感を覚える人が多かったのだろうと思う。

 

元アイドルだった著者は、フリーライターとして次の人生を歩もうとしていた。だけど去年の11月に大きな転換期を迎える。詳しくはリンク先の記事を読んでもらえば分かるが、ひとくちに言えば心を病んでしまった。

 

心療内科に通うことになるけれど、とにかく何もできない。そんなとき、姉に勧められてルームシェアをしてみることにした。経済的にキツいという理由もあったし、少しでも他人と関わる方がいいという姉の助言もあったから。

 

ところがその相手は57歳の男性。恋人と同棲さえしたことないのに、いきなり赤の他人であるオッサンと暮らすなんて……。

 

だけど結果として、著者はその男性の存在によって自分を取り戻すことになる。プライベートには干渉しないけれど、何かあれば相談に乗ってくれる。恋愛感情はないし、仕事上の駆け引きをする相手でもない。ただ安心できる同居人だったらしい。

 

そんな適度の距離感に他人がいることによって、社会における自分の立ち位置を再確認できたのかもしれないね。たまたまその男性がいい人でよかった。もし変なやつなら、逆効果になる可能性があったんだから。

 

いろいろなことを感じる、とてもいい記事だった。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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