27年前の恐怖が明らかに
今日のボクのInstagramを見た人は、火事の動画に驚いたことだと思う。今日の午前11時15分ころ、我が家のマンションバルコニーから見渡せる東の住宅街で、けたたましい消防車のサイレン音が響き渡った。心配になってのぞいてみると、黒煙と真っ赤な炎が民家に襲いかかっていた。
こんなすごい火事を見たのは20代のころ以来かも。3時間ほどで鎮火したけれど、完全に屋根が落ちている。関西の読売テレビとサンテレビから、ボクの動画をニュース報道に使わせてほしいという依頼があったほどの火事だった。
火事は本当に怖い。動画を撮り始めてから数分で、周囲はあっという間に火の海になった。北側の家の屋根に火が燃え移ったときは、遠く離れているのに身体が震えたほど。幸いにもいまのところは怪我人がなかったらしい。でも数分ですべてが燃え尽きることになるなんて、火事の怖さを改めて痛感させられた。
こんな出来事を経験したらトラウマになるだろうなぁ。そしてそれを解消するには、長い、長い時間が必要になると思う。
本当の火事を見たときに不謹慎なんだけど、恐るべきトラウマを抱えた7人が登場する小説を読んだ。
『IT』2 スティーブン・キング著という小説。全部で4巻あるうちの第2巻を読了した。第1巻については、『魔に通じる異次元の扉が開いた』という記事に感想を書いているの参照を。
第1巻では、マイクという友人から電話を受けた38歳の6人が、11歳のときに過ごしたメイン州のデリーという街に戻るところで終わっている。この7人は11歳のときに悪魔と戦い打ち破っている。
ただしその悪魔、物語では『IT』と呼ばれている存在は27年くらいの周期でこのデリーに現れる。だから7人は11歳のときに誓い合っていた。もしまた『IT』が現れたらもう一度集まろうと。
それは1958年のことで、27年後の1985年に再び『IT』が姿を見せた。それで約束どおり、地元で暮らすマイク以外の6人はデリーに戻る。第2巻では、この7人に11歳のとき何が起きたかが明かされていく。
それはとてもおぞましい出来事ばかり。映画になっているけれど、どんな映像になっているか気になる。だってかなりヤバい。洗面所から大量の血液が溢れ出したり、死人に追いかけられたり、ミイラに声をかけられたり、バケモノのような鳥に襲われたり。
デリーを出た6人のうち、スタンという人物はマイクからの電話を受けた直後に自殺している。もう一度『IT』と戦うよりは、死を選んだということ。だからデリーに集まったのは5人とマイクを含めた6人。
第2巻でわかったことは興味深い。それぞれの27年前の恐怖体験だけでなく、その後の人生にも不思議なことが起きている。まず27年前にどのような方法で『IT』をやっつけたのか、その記憶が何者かによって消されている。
マイクは当時留守番だったので知らないのは当然なんだけれど、他の5人は完全に記憶をなくしていた。自分たちが親友だったということも、マイクからの電話があるまで忘れていた。
そして『IT』と接触した5人は、全員が社会的に成功している。ベストセラー作家、世界的な建築家、服飾デザイナー、LAのDJ、そして有名な俳優等を乗せるリムジン会社の経営者。そして5人に共通しているのは子供がないこと。
どうやらそれは、『IT』という悪魔に刻印を施されたことが理由らしい。おそらく第3巻になると、そのあたりの事情がわかるはず。そしてどのようにして27年前に彼らが『IT』と戦ったのかも明かされるだろう。
そのあとに待っているのが、二度目の戦い。スティーブン・キングのことだから、おそらく全員が無事だとは思えない。とにかく気持ち悪くて、めちゃ怖い。だけど面白くて読んでしまう。第3巻を手にするのが楽しみ〜!
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