SOLA TODAY Vol.919
何かがうまくいかないとき、つい年齢を言いわけにしていることがある。以前に3000作以上の応募作品がある文学賞で、最終選考の6作品に残って落ちたときにそう思った。それは年齢のせいだと……。
最終候補者が残った段階で、50代だったのはボクだけ。他の人は20代や30代だった。だから年齢で落とされるだろうと思った。
そう思うには根拠がある。出版社というのは慈善事業じゃない。出版不況というのはかなり深刻な状態。だから未来のないオジサンより、若い人のほうが経営計画を立てやすい。会社の利益を考えたら、誰を残すかは想像がつく。
でもね、やっぱりそれは言いわけ。自分の実力が足りていないことに直面するのが嫌で、年齢のせいにしているに過ぎない。若い人とどっこいどっこいの作品を書いていたら、年齢が影響するかもしれない。
だけど先ほども書いたように出版社としては売れることが大切。つまり他の候補者を圧倒する質の高い作品を書けばいいだけのこと。年齢を言いわけにするのは、そのことに向き合う勇気と気概を見失っているだけなんだよね。
年齢がハンデになるのは事実。だからこそそのハンデを乗り越えて味方につけるしかない。そんなときに同士を見つけると、勇気とやる気をもらえる。
還暦を迎えた打首獄門同好会・junko「いくつになっても頭を振りたいし、騒いでいたい」
いやいや、マジで元気が出る記事だった。ボクはよく知らないんだけれど、打首獄門同好会というロックバンドがあるらしい。そのバンドのベーシストであるjunkoさんが、還暦であることを公表した。見た目が若く見えるので、ファンの人たちはかなり驚いたらしい。
バンドに参加したのが40代だったそうで、メンバーもそれ以前のつきあいが長かったので気にしていないかったそう。だけど芸能事務所と契約するときに年齢報告が義務になるので、メンバーは彼女がかなり歳上であることを知ったそう。
それで還暦を迎えたことで、それをイベントにしてしまおうと公開したらしい。面白いよね。彼女のインタビューが本当にいい。
『私の人生ってこうですよね(笑)。自分の年齢の時間軸がおかしいんだと思います。みんながこのくらいの年齢では終わっている(経験している)ようなことを私はずいぶん後になってやっていたりする』
これはボクと同じ。真剣に小説を書こうと思ったのは、50歳を過ぎてからだもんねw
『還暦のお祝いをしてもらいましたけど私にとっては節目でもないと思っています。20代だろうが60代だろうが何の変わりもない。好きなことをずっとしたいだけです、ここから先も』
ほんとそう思う。好きなことをやるのに、年齢なんて関係ない。さて、今日も一日頑張るか!
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