次に買う靴は絶対ナイキにする!
大阪は食いだおれ、京都は着だおれ、そして神戸は履きだおれ、という。
関西において食べ物なら大阪、服を買うなら京都、そして靴を求めるなら神戸、ということだよね。その言葉どおり、神戸には靴屋さんがめちゃ多い。
ボクもよそ行き用の靴で、神戸ブランドの靴を持っている。だけど今度靴を買うとしたら、絶対にナイキにしようと思っている。それはこの本を読んだから。
『SHOE DOG 靴にすべてを。』フィル・ナイト著という本。
ナイキの創業者であるフィル・ナイトの自伝で、創業した1962年から株式上場した1980年までの出来事が書かれている。これがめちゃめちゃ面白い。騙されたと思ってぜひ読んでほしい。笑いつつもフィル・ナイトという人物が大好きになってしまう。
これは絶対に映画化して欲しい。それほどのドラマが何度も起きている。ハラハラドキドキ、そしてホッとしたり笑ったりする。とにかくナイキというブランドが大好きになってしまった。
もともとは日本の神戸にあるオニツカタイガーの代理店だった。24歳のフィルは、突然日本に行って代理店をしたいと申し入れた。そして家族の手伝いで、細々と代理店を始めた。当時はブルーリボンという会社名だった。
ところがフィルには仲間を引き寄せる魅力があったらしい。『SHOE DOG』というのは、靴のためならどんなことでもするという人のことを指す。『SHOE DOG』が次々と集まる。その誰もが個性的でキャラが立っている。だから面白い。
当時のオニツカタイガーというのは世界でも相当人気があったらしい。一時期はアシックスになって消えたけれど、最近になってこのブランドも復活している。神戸の企業だけれど、さすが履きだおれの街だよね。だけどアメリカでのシェアを伸ばしたいオニツカは、ブルーリボンを自分のものにしようとする。
そこでフィルは独自のブランドを立ち上げることにした。それがナイキ。結果としてオニツカと裁判になるけれど、彼は勝訴する。ところが出る杭は打たれることになる。adidas等の既存ブランドにそそのかされたアメリカ政府から過剰な関税を請求されてしまう。そのうえ銀行までそっぽを向いてしまう。
何度も破産になりそうな状況に追い込まれたけれど、そのたびに彼を助けてくれた企業があった。この自伝の見どころはそこだと思う。
その企業とは日本商社の日商岩井だった。この会社がなければ、現在のナイキは存在していない。1970年代の日本企業が持っていた影響力の大きさに驚いた。見込みがあると思ったら、何があっても助けようとする。いまでも両者の関係は続いているらしい。
実話なのに映画のようで最高に面白かった。そして心底からナイキが好きになってしまった。近いうちに靴を買う予定なので、絶対にナイキにしようと思っている。ナイキをいじめたadidasとオニツカは買わないぞ〜〜www
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