神の裁きは一瞬で終わった
テイラー・スウィフトの新曲が久しぶりにリリースされた。おそらく1年半ぶりくらいのはず。
前回のアルバムはダークな曲が多かったけれど、新曲は何かが吹っ切れたようなめちゃ明るくて楽しいナンバー。新しいアルバムはこういう雰囲気になるのかなぁ、と期待してしまう。
今月の26日にリリースされた新曲は『ME!』というタイトル。うれしいことにボクのお気に入りのバンドであるパニック・アト・ザ・ディスコのブレンドン・ユーリーとのデュエット曲になっている。めちゃめちゃ楽しくて元気の出る曲なので、景気づけにアップしておこう。
ちなみにテイラーが最近飼い始めたニャンコ(実際のニャンコと同じかどうかは不明だけれど)を、ビデオのなかでブレンドンが彼女にプレゼントするシーンがある。彼女のインスタにアップされたネコをどこかで見たことがあると思ったら、ミュージックビデオと同じ柄のニャンコだった。
さて、とんでもなく長い小説を読了した。本当は昨日のブログで書くつもりだったけれど、パソコンでログインできなかったので今日になってしまった。
『ザ・スタンド Ⅴ』スティーブン・キング著という小説。全部で第5巻まである小説の最終巻を読了した。第4巻までについては、『ダークサイドが先手だった』というブログに書いているので参照を。
第4巻の最後で、ランドル・フラッグという悪魔の化身が支配する西海岸へ向かった4人の男。それはマザー・アバゲイルが伝えた神のお告げによるものだった。ところがこの物語の主人公であるスチューは、途中で足を骨折して動けなくなる。彼はそこで死ぬつもりだった。
おいおい、主人公が敵陣に行かへんでどうすんねん? と読みながらボクは突っ込んでしまった。深い意味があるのも知らずに。
そんなこの物語を強烈な勢いで進めたのは、二人の伏兵だった。悪の組織に属する放火魔のトラッシュ。そして善の組織に所属するトム・カレン。
スチューを置き去りにした残りの3人は、想像していた通りに敵の捕虜となる。ランドル・フラッグはこの3人を公開処刑にしようとする。全住民を広場に集めた。そこへやってきたのがトラッシュ。彼は一種の狂人で、放火することに執念を持っている。
気がおかしくなると、味方でさえ爆死させてしまうような男。それが原因で、ランドル・フラッグに追放されていた。だけど挽回したいトラッシュが広場に持ち込んできたのは、アメリカ軍が放置した核弾頭だった。
放射線を浴びて怪物になったトラッシュによって持ち込まれた核弾頭が、なんとランドル・フラッグが放った悪の火花によって爆発してしまう。それはまさに神の裁きで、悪の陣営は一瞬で消滅した。善の組織の3人は生け贄として送られたことになる。
そして瀕死のスチューを助けたのがトム・カレンだった。トムはスパイとして悪の組織に潜り込んでいたが、彼だけはランドル・フラッグに見破られていない。なぜなら知的障害を持っている少年なので、彼の心にアクセスできなかったから。
悪の組織が核爆弾で滅んだことをスチューは伝える役目があった。それで道中で骨折したというわけ。さらにトムが彼の命を救う役目を担っていた。マザー・アバゲイルが口にした神の御告げは、ことごとく深い意味を持っていたことを読者は知る。
『ザ・スタンド』という大長編は、スティーブン・キングの最高傑作と言っていいと思う。ボクはそう断言する。『IT』や『ダークタワー』シリーズと並ぶ、彼の代表作だと思う。何度も読み返したくなる物語だった。
ちなみにランドル・フラッグは核爆弾では死なない。彼は悪魔なんだから。ゆえに別の作品で重要な悪役として登場する。『タリスマン』や『ダークタワー』シリーズにおいて、ランドル・フラッグは主人公に敵対するラスボス的な立場で登場する。
これだからスティーブン・キングにハマってしまうんだよね。気がついたらキングオタクになっている人は多いと思うよ〜www
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