忍び寄る恐怖の予感
縁起の悪い動物として、黒猫が取りあげられることがある。黒猫が自分の前を横切っただけで、今日は縁起が悪いというようなもの。
黒猫を飼っているボクにとっては笑うしかない。朝から晩まで24時間、我が家では黒猫が歩き回っているからね。おまけに我が家が使っている『ネコめくり』という日めくりカレンダーの今日の写真は黒猫だった。
そのうえ午前中に散髪を済ませて妻と待ち合わせの場所へ行く途中、こんなことがあった。
突然現れた黒猫が、ボクになついて離れない。首輪をつけているので飼い猫だと思う。ひざの上に乗ってくるほど甘えてくるので、サヨナラするのに大変だった。
もし黒猫が縁起の悪い動物だったら、今日のボクの運勢は最低だろうね。でもいつもと変わらない平穏な日々。人間というのはイメージで恐怖をあおろうとするから、黒猫やカラスにしたら迷惑千万だろう。
そんな恐怖のイメージをうまく使うのがホラー作家。またまたスティーブン・キングの小説を読み始めた。
『ドリームキャッチャー 1』スティーブン・キング著という小説。文庫本で全4巻あるうちの第1巻を読了した。
小説の本文に入る前に、アメリカで起きたUFOがらみの事件や報道が紹介されている。それだけでこの作品に宇宙人が関わってくるのが想像できる。だけどスティーブン・キングだから『E.T』のような感動作品は期待できない。どちらかといえば『エイリアン』や『プレデター』に近い作品だろう。
そんなボクの予感はビンゴだと思う。ジョーンジー、ヘンリー、ピート、ビーヴァーという小学生時代からの親友は、30代になっても泊まりがけで狩猟を楽しむ仲間。大学教授、医師、自動車販売、大工と職業はバラバラだけれど、強いきずなで結ばれている。
そしてどうも彼らには不思議な能力がある。読心術のようなもので、初対面の人間の過去や心のうちがわかってしまう。それぞれに微妙な能力のちがいはあるけれど、なんらかの特殊能力を持っているのは事実。
その4人が狩猟に出たとき、遭難していた男性と女性を森で保護する。厳密にいえば4人が2組に分かれていて、それぞれ一人ずつを保護している。その男女に共通しているのが、歯が抜け、強烈な臭気を放つゲップとおならをすること。笑ってしまいそうな状態なんだけれど、そのゲップとおならが忍び寄る恐怖の予感に取って代わる。
海軍のへりが現れてその地域が閉鎖されたことを告げてくるし、4人は空に乱舞するUFOを見てしまう。さらに保護された女性はそのUFOをみて「あいつらがまたやってきた」とおびえるし、もう一人の男は全身が血まみれなりながらもトイレから出てこない。どうやら何かが身体に寄生しているらしい。
というような第1巻。まだまだ謎だらけで、どのような物語になるのか想像がつかない。ただヤバい宇宙人が人間の肉体を利用しているのは事実だと思う。昨晩に気持ち悪いトイレの夢を見たのは、この第1巻を読んだからだろう。今日から第2巻を読むけれど、さらに恐ろしい悪夢を見るような気がするなぁ。
ブログの更新はFacebookページとTwitterで告知しています。フォローしていただけるとうれしいです。
『高羽そら作品リスト』を作りました。出版済みの作品を一覧していただけます。こちらからどうぞ。
コメント (0件)
現在、この記事へのトラックバックは受け付けていません。
コメントする