真のボブはさらに愛らしい猫だった
猫という生き物は超能力を持っている。ボクはマジでそう思っている。
いま一緒に暮らしているミューナの先代猫にあたるリンという三毛猫は、数々の不思議な能力を見せてくれた。過去のブログで書いたこともあるのでくわしく書かないけれど、肉体を抜け出して職場やレストラン、あるいは妻の実家まで姿を見せたことがある。本当にスーパーキャットだった。
ミューナも不思議な猫で、ボクが体外離脱すると必ず察知してついてくる。おそらく寝ているあいだの彼は、常に体外離脱状態なんだろうね。そしてボクに理解できる言葉で話しかけてきたりする。
そのせいか普段の生活でも、きちんと話してやるとそのとおりに行動してくれる。例えばゴミ出しの日の前日の夜、「もしウンチをするなら、明日の朝の7時までにしてもらえると助かるよ」と声をかけると、ほぼ100パーセントはそのとおりにしてくれる。普段はちがう時間にウンチをするのにね。
だから我が家ではミューナの前でうかつなことを言わないように注意している。人間の言葉がわからないだろうと思って口にした軽はずみな冗談で、彼を傷つけてしまうかもしれないから。ボクたちの話すことはすべて理解されている、ということを常に意識している。
そんな猫のマジックは世界共通らしい。心がポカポカして、感動の涙を止めれらなくなる実話がある。
『ボブという名のストリート・キャット』ジェームズ・ボーエン著という本。ここに書かれているのは、著者が体験した真実。だからその奇跡に心が揺さぶられる。
以前のブログで、この本を原作とした映画を紹介した。タイトルは『ボブという名の猫 幸せのハイタッチ』で、『猫と暮らすと幸せがやってくる』という記事でこの映画の感想を書いた。その記事を読んでもらうと、どれほど素晴らしい映画なのかわかってもらえると思う。
そしてこの本は、本当のボブとジェームズのことが書かれている。映画と共通するエピソードはあるけれど、いくつかの部分で事実が異なる。映画では父との和解がクライマックスになっていたが、オーストラリアにいる母との再会が事実だった。
基本的にジェームーズがどん底の生活をしていて、ボブによって救われたのはまぎれもない事実。だけどボブは映画よりも、もっともっと素敵な猫だった。ジェームズにとって、彼の人生の恩人(恩猫?)であるのはまちがいない。
そして映画より、さらに、さらに愛らしい猫だった。
映画にないエピソードでボブの頭の良さに感心したものがある。ボブは野良猫だったので、トイレを外でしたがる。ジェームズは猫用のトイレを用意したけれど、ちっともそこでやってくれない。住んでいるアパートは5階なのに、トイレのたびに階段を降りなければいけなかった。
そんなある日、トイレからチョロチョロという水の音が聴こえてきた。ジェームズが驚いてのぞき込むと、ボブが人間のトイレで用を足していたらしい。おそらく外に出るのが面倒になったんだろう。だからジェームズの様子を真似て、そこでトイレをすることにしたらしい。天才やん!!!
映画では撮影されていないエピソードが山盛りだった。まずは映画がオススメかな。そしてこの本を読めば、あなたもボブの魅力に悩殺されると思う。そして猫と暮らす幸せを経験したくなるのは確実だよ。
ブログの更新はFacebookページとTwitterで告知しています。フォローしていただけるとうれしいです。
『高羽そら作品リスト』を作りました。出版済みの作品を一覧していただけます。こちらからどうぞ。
コメント (0件)
現在、この記事へのトラックバックは受け付けていません。
コメントする