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高羽そらさんインタビュー

“それ”が見えたら終わり

今日は『幽霊の日』らしい。なぜかなと思って由来を調べてみた。

 

1825年7月26日に浅草の中村座において、『四谷怪談』の歌舞伎が初演されたことを記念したものらしい。ボクが子供のころは幽霊=お岩さんだったので、いまでも『四谷怪談』は怖い物語だという印象が強く残っている。

 

せっかくの「幽霊の日」なので霊体験を書いてもいいんだけれど、過去のブログで書いちゃったしね。我が家の黒猫ミューナは変な霊を連れて帰っても追い払ってくれるので、最近は幽霊体験がそのものがない。まぁ、そのほうがいいけれど。

 

どちらかと言えば、幽霊より生きている人間のほうがはるかに恐ろしい。先日の京都アニメーションの事件はまさにそう。

 

「幽霊の日」にちなんだわけじゃないけれど、今日観たホラー映画なんか、登場する怪物よりも普通に暮らしている人間のほうが怖いと思った。

 

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『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』という2017年のアメリカ映画。

 

スティーブン・キングのすべての小説を読破しようと挑戦中だけれど、いまのところボクのなかでトップ5に入るのがこの『IT』という作品。かなり長くて複雑な物語なので、その世界観に一度ハマってしまうと抜け出せないほど面白い。

 

過去にドラマになっているのは知っていたけれど、劇場用の映画はこの作品が初めて。あの世界がどのように描かれているのか気になっていたので、めちゃ楽しみにしていた。

 

ストーリーについては、ボクの過去のブログでたっぷり書いたのでいいだろう。デリーという架空の街で起きる連続殺人を、少年たちが暴いて悪霊と戦うという作品。ある意味、昨日紹介した『スタンダ・バイ・ミー』のホラー版と言っていい内容。

 

映画を観た感想としては、よくここまで作ったなぁと感心した。もちろん原作とちがう設定はかなりあったけれど、大切な部分は完璧に映像化されている。この写真のペニーワイズという異次元から来た殺人ピエロも、イメージどおりで最高だった。

 

このピエロは人間の恐怖を食料にしている。だから少年たちが力を合わして仲間のために恐怖を克服したとき、恐れを感じたのはピエロのほうだった。この物語のいいところはこのシーンなんだよね。

 

原作では40代になった主人公たちが、27年後に再び現れたペニーワイズと戦うためにデリーに戻るシーンで始まる。そのときにわかるけれど、このピエロはマジで主人公たちにびびっていて、リベンジするためによみがえってきている。

 

ただ大人になった彼らに、子供のときのようなピュアな勇気を持てるかどうか? 実はこの部分がこの物語の重要なテーマでもある。映画の場合は原作とちがって時系列どおりに進むらしい。だから今年の秋に公開される続編で、いよいよ大人になった27年後の主人公たちが登場する。

 

この少年少女時代の物語で、ペニーワイズが恐ろしい存在なのは事実。子供が潜在的に抱えている恐怖を増幅することで追い詰めていく。だけどそもそも、その恐怖は誰が作ったのか?

 

ピエロじゃない。それはその子供に関わっている周囲の大人たち。紅一点であるべバリーの父親は、娘に性的暴力を行なっている。喘息を抱えているはずのエディは、心を病んだ母親によって病気だと思い込まされているだけ。

 

そして主人公であるビルは、弟を死なせたことに強烈な罪悪感を持っている。そう思わせているのは、自分に関心を持ってくれない両親の冷たい態度。このパターンは『スタンド・バイ・ミー』の主人公であるゴードンも同じだった。彼の場合は兄が亡くなるんだけれどね。

 

もしかしたらこの映画で語られている『IT 』とは、子供に対する大人の無関心や暴力のことなのかもしれない。とにかく続編が観たくてたまらなくなってきたぞ〜!

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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