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高羽そらさんインタビュー

この質問にどう答える?

子供の質問が幼稚だと思ったら大まちがい。率直なだけに核心をついてくることが多い。そして大人の返答によっては、その子の人生に大きな影響を与えてしまう。

 

ある5歳の子供が、大人に質問をした。その子の状況を考えると、適当に答えることはできない。

 

質問された大人の立場になってみたけれど、ボクは絶句するしかなかった。言葉が出てこない。あなたなら、その子供の質問にどう答えるだろうか?

 

無神論者の方にお聞きします。死の床にあるあなたの5歳の娘が「死んだら天国に行くの?」と聞いてきたらどのように答えますか?

 

タイトルで内容がわかるよね。もう少し詳しく書いておこう。

 

この記事の著者はピエロを仕事にしている。ある女の子の誕生日パーティーに行ったのがきっかけで、すっかり仲良くなった。初めて会ったのが3歳のときで、4歳と5歳の誕生日パーティーにも呼ばれた。

 

ある日その子の両親から、娘に会いに来て欲しいという依頼があった。場所は病院。どうしてもピエロに会いたいらしい。その子は重い病気にかかっていて、6歳の誕生日は迎えられない。だけど娘はそのことを知らないから、元気づけてやって欲しいとのこと。

 

病室で二人きりになったとき、その子はピエロのバイオレットに訊いた。「また、バイオレットに会える?」

 

「6歳の誕生日に会えるよ」とバイオレットは嘘をついた。だけど衝撃的な言葉が返ってきた。

 

「ごめんなさい、バイオレット。もう誕生日パーティーは開けないの。だから、天国でバイオレットに会えるの?」

 

天国というのが本当に存在していて、またバイオレットに会えるかどうかを知りたかったらしい。だけどパパとママは自分が死ぬことを知らないから、内緒にしていてね、とその娘は言った。これだけで泣けてくる。

 

バイオレットがどう答えたのか気になる人は、リンク先の記事を読んで欲しい。そして自分ならどう答えるか考えてみるのがいいと思う。

 

ボクも散々考えたけれど、答えを出せなかった。日本人の多くは宗教的背景が希薄なので、天国や極楽についてあいまいな感覚しかない。幼いころからキリスト教に親しんでいるアメリカやヨーロッパの子供なら、そのバックボーンを色付けしてあげることは可能かもしれないね。

 

ボクが5歳のころのことを思い出してみた。その当時は幽霊をときどき見ていたので、死後世界について子供なりの解釈があったように思う。もっとも印象に残っているのが、母に連れられて通った病院。

 

小さな診療所のようなところで、ボクはひとりで待っていた。その待合室に不思議な世界を描いた本があった。地獄絵図だった。その病院に行くたび、その絵を必死になって見た記憶がある。

 

地獄の炎で焼かれたり、大きな釜で茹でられたり、舌を抜かれている死者のイラストが生々しく描かれていた。いまならPG12指定だよね。もしその当時のボクが母親に向かって「死んだらどうなるの?」と訊いたとしよう。

 

母が天国や地獄について語ったら、おそらく全面的に信用したと思う。子供でもそれくらいの想像力はあるから。自分の感覚と知識を母親に肯定されたら、その世界観を疑わないだろうと思う。

 

でも自分の死を悟っている5歳の子供に尋ねられたら、やっぱりどう答えていいかわからない。適当な嘘をつく気になれないし、かといって自分の知識にも確信がない。だってまだボクは死んだことがないんだから。死生観について、真剣に考えさせられる記事だった。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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