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高羽そらさんインタビュー

人の超能力を食べる悪魔たち

人間の一生に寿命はあっても、物語に寿命は存在しない。なぜなら主人公を変えることで、新しい物語を紡いでいくことができるから。

 

だから大好きだった物語の続編を発見したとき、記憶に残っている結末が終わりでなかったことを知ってワクワクする。いまのボクはそんな気分。

 

スティーブン・キングの代表作と言っていい『シャイニング』という物語。ジャック・ニコルソンが主演した映画で知っている人も多いだろう。なんとその『シャイニング』に続編が存在していた!

 

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『ドクター・スリープ』上巻 スティーブン・キング著という小説。

 

予備知識なしで読み始めてぶったまげてしまった。いきなりあのオーバー・ルックホテルが登場したから。雪で閉鎖される冬期のあいだ、ホテルの管理を任された家族3人の物語。そのホテルは悪霊たちの巣窟で、取り憑かれた父親が息子と妻を殺そうとする物語が『シャイニング』。

 

息子のダニーは『かがやき』という超能力を持っていた。それもかなり強い。そして同じ能力を持つ黒人コックであるディックの助けによって、母とダニーはかろうじてホテルを脱出する。映画では父親のジャックとディックは死ぬけれど、原作のディックは母と子を助けて生き残る。

 

この『ドクター・スリープ』では主人公が交代して、息子のダニーの物語となる。彼は父と同じアルコール依存症で苦しむけれど、ある人物の助けでそこから抜け出す。そしてホスピスの看護師として働いている。もちろんダニーの超能力は健在だった。

 

死に瀕した人を苦しませず、安らかに眠らせることができた。それでダニーは『ドクター・スリープ』と呼ばれている。そしてダニーは子供のころにディックに助けてもらったのと同じように、今度は自分が同じ能力を持つ少女を助けることになる。

 

その名前はアブラ。ダニーと同じ、あるいはそれ以上の強い能力を持っている。そんなアブラが、真結族という悪魔の集団に狙われる。この集団は半分悪魔、半分人間のような生き物。

 

元々はダニーたちと同じ超能力を持っていた存在で、ある儀式を受けることで『回天』したものだけがその集団に属することができる。彼らの食料は人間の恐怖だった。だからテロ現場等に出没することで、死に瀕した人間の恐怖を食べていた。だけどそれだけでは永遠の命を維持できない。

 

もっとも必要な食料は『かがやき』だった。この集団は超能力者のエキスを食べることで、永遠の命を得ている。ところが貯蓄していた『かがやき』が底をついて、永遠の命を失う仲間が増えてきた。そこでリーダーのローズは、アブラに目をつけたという展開。

 

アブラは特殊能力を使うことでダニーに接触してきた。そして二人は互いの存在を認め、悪魔の集団からアブラを守ることをダニーは誓う。だけどダニーには問題があった。それはアルコール依存症。

 

克服はしているものの、アル中時代に彼はトラウマを抱えていた。自分のアル中のせいで、ある女性とその子供を死なせたという負い目を背負っていた。彼がアルコールに逃げたのは、酔っていると超能力が消えるから。その出来事を思い出したくないので、常に酒の誘惑と戦うことになる。

 

おそらく下巻では、ダニーのそうした弱点が問題になってくるんだと思う。アブラを守れるのか心配になってきた。だってダニーの父親のジャックも、悪霊の誘惑に負けることで酒を飲み、妻子を殺そうとしたんだからね。さてさて下巻はどうなるのだろう?

 

下巻は手元にあるんだけれど、他の本を先に読まなければいけないのでしばらくお預け。それまでボクなりに結末を想像しておこう。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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