死ぬ直前のお迎えはある?
死を迎える場面において、小説や映画で定番となっているものがある。それはこれから息をひきとる人を故人が迎えにくるというもの。
この現象はドラマにおける演出ではない。実際にそう語る人が多いから。この「お迎え現象」について書かれた記事が面白かった。
死の直前に起きる「お迎え現象」「手鏡現象」は妄想か、本物なのか
病床にある人が死を迎えるとき、よくあるのが「お迎え現象」と「手鏡現象」というものだそう。
「お迎え現象」とは先ほども書いたように、故人が病床にある人を迎えに来るというもの。迎えに来るのが、飼っていたペットの場合もある。
「手鏡現象」とは、ベッドの上で患者さんが自分の手をじっと見つめている現象。死ぬ直前の人に多く、自分の手の形がおかしいとか、透けているというようなことを言い出すらしい。
この記事によると、ホスピスの医師が家族を看取った人にアンケートを取った。すると42.3パーセントの人が「故人が亡くなる前、お迎えがあった」と答えている。これは決して無視できる数字ではない。
さて、本当に死んだ人が迎えに来るのだろうか? 自分の手を見て、死を確信できるのだろうか?
これは死後世界を信じるかどうかによって、答えへと至る洞察方法がちがってくる。
死後世界を信じない人は、弱ってきた人が見せる幻覚や、モルヒネ等の鎮痛剤による化学作用だと考えるだろう。
一方で死後世界を信じる人は、本当に死者が迎えにやって来ていると想像すると思う。
これについて真偽のほどはわからない。さらに明確な答えを求めることじゃないと思う。死者が迎えに来ているのであろうと、脳の幻覚であろうと、確実に言えることがある。
それは体験をしている人が、『死』を受け入れようとしていること。
余命宣告を受けているか否かに関わらず、動物は本能的に自分の死を直感すると思う。肉体が限界を察知することで、何らかのメッセージを送って来ているはず。そのひとつが「手鏡現象」だと思う。
そして「お迎え現象」も同じだろう。自分がこの世を去るときが来たのを、心のどこかで受容しようとしているんだと思う。どんな人も死は避けられない。だからある意味、「お迎え現象」は人間が持っている防衛本能でないだろうか。
この現象は、その人によって好きに感じたらいいことだと思う。霊現象だとか脳内幻覚だとか言い合いをして、議論を戦わせることじゃない。自分が死ぬ瞬間をイメージしたとき、より心が安らかでいられるほうを信じたらいいだけのこと。
ちなみにボクは、死者が迎えに来てくれると信じている。『パッセンジャー』という映画で、死んだことを自覚していない主人公の男性を、過去に飼っていた犬が迎えにくるシーンがある。あれは感動的で泣けるよなぁ。
ということでミューナくん、お迎えを頼んだよ!
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