金縛りほど楽しいものはない
金縛り=霊体験と思っている人が多い。怪談話の定番だからね。ゆえに金縛りに対して怖いイメージを持っている人がほとんどだろう。
だけどボクは、金縛りほど楽しいものはないと思っている。
なぜなら、体外離脱の入り口が金縛りだから。金縛りというのは、肉体が眠っていて意識が目覚めている状態。だから身体を動かすことができない。
それゆえ非物質世界に片足を突っ込んでいる状態だと言っていい。そうなると普段は意識していない心の奥のものが具現化するので、幽霊という存在を見やすくなる。その正体は、ほとんどが潜在意識の恐怖が形になったものに過ぎない。まぁ、たまには幽霊もあるだろうけれどwww
ボクが金縛りを楽しんでいるのは、その段階から身体を抜け出すから。金縛りになったら、よっしゃラッキーだと思う。体外離脱の方法とは、どうすれば金縛りになれるかを追求したもの。体外離脱を経験したい人にとって、金縛りは怖がるものではなく、喜ぶべきことだということ。
だから金縛りを楽しむほうがいい。そんな愉快な金縛りがテーマになった映画を観た。
『ステキな金縛り』という2011年の日本映画。三谷幸喜さんの監督作品。
新しい映画の公開キャンペーンの一環で、この映画が先日にテレビで放送されていたので録画した。タイトルは知っていて気になっていたけれど、まだ観ていなかったので楽しみにしていた。
もうめちゃ笑ったわ〜〜! そして泣かされた。さすが三谷さんだよねぇ。本当に面白い!
三流弁護士の女性が、被告の無罪を証明するたために、証人として幽霊を法廷に呼ぶという物語。そんなアホな、と思うストーリーだけれど、これを映画にしてしまう三谷さんはすごい。
そして主人公の弁護士を演じた深津絵理さんは、女優としての才能を存分に発揮されていたと思う。可愛いし、演技が上手い。いい女優さんだよね。そして落武者を演じた西田敏行さんも最高だった。このコンビのやり取りだけでも、この映画を観る値打ちがあるように思う。
もちろん中井貴一さんも忘れてはいけない。彼の演技はこの映画の香辛料の役割をしているから、馬鹿げたストーリーを最高の料理として味わえたんだと思う。素晴らしい俳優さんだよね。
ちょっと残念だったのは、結末がすり替え殺人だったことかな。物語を無理にたたんだような気がして、ベタなオチになってしまったような気がする。でもそこまでの展開が面白すぎるので、不満に感じるほどのものじゃない。エンディングでの父との再会も予想できたけれど、それなりに楽しかった。
ボクが一番泣いたのは、検察官である中井貴一さんが、交通事故で亡くなった犬と会うとき。『パッセンジャー』という映画を思い出してしまった。とにかく楽しくて、心がほっこりと温まる素敵な映画だった。
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