植物たちも会話している
ボクが6年前に種から育てたサボテンの二鉢は、暑い夏を乗り越えて元気に育っている。昨年まで使っていた鉢が小さくなってきたので、今年の4月にかなり大きな鉢に引っ越した。
すると今年の春から夏にかけてグングンと成長して、毎日見ているのに大きくなっているのがわかるほどになった。平均的に7〜8年で花を咲かせるので、もしかしたら来年の春には素敵な花を見せてくれるかもしれない。
昼も夜も2つの鉢は一緒にいる。ちょっと太めの子は『ひろ子』ちゃんで、背の高いほうは『たか子』ちゃんと呼んでいる。この2つのサボテンを見ていると、いつも寄り添って会話をしているように感じることがある。気のせいかもしれないけれど、二人は意思の疎通ができているんじゃないかな?
そんなことを思っているとき、とても興味深い記事を見つけた。どうやら植物も会話をしているらしい。
会話といっても人間のように言葉を使っているわけじゃないよ。それでも明らかに意思の疎通を行なっている。
アメリカのコーネル大学の教授と、日本の龍谷大学の教授たちが共同研究をした結果を発表している。植物は緊急事態になると、周囲にそのことを知らせるらしい。この実験は、セイタカアワダチソウを使って行われた。
通常のセイタカアワダチソウは、同じ遺伝子群に属する近親者とコミュケーションを取っているのは確認されていた。ある種の物質を出すことで、情報を交換しているらしい。だけどそれは家族間の会話のようなもので、かなり閉鎖的なやり取りとのこと。
ところがセイタカアワダチソウの天敵である昆虫がやってくると、揮発性有機化合物(VOC)を発して情報を発信する。それは近親者だけではなく、遺伝子群のちがう他のセイタカアワダチソウたちにも、VOCを空気中に拡散することで危険が迫っていることを伝える。
他の植物はVOCを感知すると、天敵の攻撃に備えるらしい。さらにVOCは天敵を捕食してくれる昆虫が好むらしい。つまりVOCは警告を発するだけでなく、天敵を食べてくれる昆虫を呼び寄せることにもなるそう。なんだかすごいよね。
おそらくセイタカアワダチソウに限らず、他の植物にも同じような能力があるんだと思う。そういえば野菜を包丁で切ったとき、近くにいる同じ野菜がストレス物質を出すというのを聞いたことがある。ヴィーガンの人はこの事実を知っているんだろうか?
とにかくこの記事を読むと、我が家のサボテンたちが会話していることを信じられそうな気がする。ひそかに悪口を言われないよう、大切にしてあげなきゃね。
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